「多謝」と「深謝」は挨拶状やお礼状などビジネス関係の文書でよく使われる表現です。
2つの言葉はどのような意味の違いで使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「多謝」と「深謝」の違いを解説します。
「多謝」とは?
「多謝」とは、「たくさん感謝すること」を意味する言葉です。
「多謝」の使い方
人に対して抱いたありがたいという気持ちを好意として伝え返すことを「感謝」といいます。
感謝の程度は気持ちの強さやありがたみの程度によって異なりそれぞれ異なる表現が用いられます。
感謝の中でも特に程度が強くありがたいという気持ちをたくさん伝えたいときに用いられる表現が「多謝」です。
感謝の気持ちが量的に多いさまを表す言葉で、何度も繰り返しありがとうと伝えるくらい強い思いに対して用いる表現です。
「深謝」とは?
「深謝」とは、「深く感謝すること」もしくは「深く謝罪すること」を意味する言葉です。
「深謝」の使い方
通常よりも深く感謝することを表す意味でも使いますが、一般的には深く謝罪する意味で使われています。
自らに非があることを認め相手に許しを乞う行為を「謝罪」といいますが、深く反省し謝罪する様子を表す言葉が「深謝」でただひたすらに謝るような様子を表します。
「多謝」と「深謝」の違い
「多謝」と「深謝」の違いは「謝罪」です。
「多謝」は感謝の意味では使いますが謝罪の意味ではほとんど使われないのに対し「深謝」は謝罪の意味が主で感謝の意味ではあまり使われません。
「多謝」は気持ちの量を表すのに対し「深謝」は気持ちの深さや質を表すという違いもあります。
「多謝」の例文
・『ご足労いただき多謝申し上げます』
・『過分なご配慮等を賜り多謝いたします』
「深謝」の例文
・『ご迷惑をおかけしてしまい深謝します』
・『今回の不手際を心より深謝いたします』
まとめ
「多謝」と「深謝」は表している気持ちの違いで区別されます。
ビジネス表現としてよく使われる言葉なので正しい意味と使い方を覚えておきましょう。