何かを引用した文用の中によく登場するのが「(中略)」や「(後略)」という言葉です。
これらは省略しているということを示すものですが、違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「中略」と「後略」の違いを分かりやすく説明していきます。
「中略」とは?
「中略」とは、何かの文章を引用する場合に、中間の部分を省略するという意味で使われる言葉です。
多くの場合は、カッコを伴って使用され、引用する文章の真ん中に挿入します。
本来ならば、他の文章を引用する場合には、該当部分の文章全てを引用すべきというのが根本にある考え方なので、省略する場合には、元の文章の真意が曲げられないように注意する必要があります。
「後略」とは?
「後略」とは、何かの文章を引用する場合に、後半の部分を省略するという意味で使われる言葉です。
多くの場合は、カッコを伴って使用され、引用する文章の後ろに付けられます。
「中略」とは違って、元の文章を途中で切ることになりますので、省略する部分に重要な結論が含まれていないということに留意する必要があります。
「中略」と「後略」の違い
「中略」と「後略」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、ある程度長い文章を引用するときに、全てではなく、一部だけを引用することを表す言葉ですが、違いはどこを省略するかということにあります。
すなわち、「中略」は「真ん中の部分」で、「後略」は「後半の部分」を省略します。
この違いは、引用したい部分が元の文章のどこに含まれているかということに起因します。
したがって、引用先が変われば引用部分も変わり、どこを省略するかも変わるということになります。
まとめ
この記事では、「中略」と「後略」の違いを、解説してきました。
この2つ以外に、省略の仕方としては「前略」もありますが、この言葉だけは、今回解説した2つの言葉と違った意味を持つことがあります。
いうまでもなくあらたまった手紙の冒頭に使用する場合ですが、これも意味としては同じで、省略するのが引用元ではなく「本来ならあるべき記述」という意味になります。