「名目」と「実質」はそれぞれ何を意味する言葉でどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「名目」と「実質」の違いを分かりやすく説明していきます。
「名目」とは?
「名目」とは、「本質をとらえていない表向き」という意味で使われる言葉です。
本当の姿や数字を反映していない、見た目や形だけを整えた表向き様子を指します。
名ばかりの社長や形だけの理由など体裁を取り繕うためにあるものに対して用いる表現です。
経済学用語として使われる場合は調整していないそのままの数字を表す意味で使います。
「実質」とは?
「実質」とは、「実際に備わっている価値や性質」のことです。
表面の情報だけではわからない、物事が有する真の内容や意味を指します。
物事には外から見た姿と内側からの2種類ありますが、外から見るのと中から見るのとで全く見え方が違うケースは少なくありません。
ルールやしがらみなどさまざまな理由により外からの見え方と中からの見え方に違いがある時、外からの見え方とは違う内側から見える本当の価値や姿のことを「実質」と表現します。
能書きや説明など取り繕った姿ではない最終的に行き着く本当の価値が「実質」です。
経済学用語では実測値を調整し本当の価値に近づけたものを「実質」と表現します。
「名目」と「実質」の違い
「名目」と「実質」の違いを、分かりやすく解説します。
「名目」と「実質」の違いは「表面的か本質的か」です。
「名目」は開封から見える表面的な姿を指すのに対し「実質」は外から見るだけではわからない本質的な姿を指します。
物事を客観的に見た結果が「名目」で、本当の姿に近づくよう主観的に見た結果が「実質」という違いでも区別できます。
経済学用語では現実から集計したそのままの数字が「名目」で、「実質」は現実から集計した「名目」データを正確にするため係数をかけたり変動を差し引いたりして調整した数字を指す言葉です。
「名目」の例文
・『海外視察の名目で渡米する』
・『名目上はアシスタントになっている』
「実質」の例文
・『代替わりしたが実質的な権力は先代が握ったままだ』
・『実質賃金が上昇した』
まとめ
「名目」と「実質」はセットで使うことが多い反対語の関係に当たる言葉です。
2つの意味を合わせて覚えておきましょう。