宗教にとって、もっとも重要なものが「教義」です。
それは信じることを明文化したものと言うことで、それに従うことが宗教を信じることであるからです。
それでは、「教理」とは何でしょうか。
この2つはどう違うのでしょうか。
この記事では、「教義」と「教理」の違いを分かりやすく説明していきます。
「教義」とは?
「教義」とは、一般的には宗教における根本的な考え方のことをあらわすもので、多くの場合は、宗教書の中に明確に記載されています。
キリスト教における「教義」とは、教派をまたがって真理とされるもので、歴史的な宗教会議において合意されたものと言うことになります。
英語では「dogma」と言います。
「教理」とは?
「教理」とは、多くのケースで宗教上の基本的な理念や考え方のことを表す言葉で、教徒が共有している事実のことです。
キリスト教においては、教派によって違う部分が多いのですが、キリスト教全体として信じる者が共通であるということをベースに成り立っています。
英語では「doctrine」と言います。
「教義」と「教理」の違い
「教義」と「教理」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、ともに「明文化された宗教における基本的な考えかた」という意味を持つもので、宗教や教派によっては同じ意味で使用されることもありますが、キリスト教においては明確な違いがあります。
それは「教義」が「会議上で合意されて文書として残されている基本的な考え方」であるのに対して、「教理」は、それ以外の「公には賛否があり得るが共通の考えとなっているもの」であるということです。
したがって、「教義」は、キリスト教で変わらないが、「教理」は各教派や、それぞれの時代において違うということになります。
まとめ
この記事では、「教義」と「教理」の違いに関して説明してきました。
世の中には数えきれないくらいの宗教が存在し、それぞれに独特の「教義」を持っています。
しかし、俯瞰してみると中には似たようなことを言っているところも多く、要は解釈の問題であることも少なくありません。
しかし、それぞれを信じる人たちにとってはその解釈こそが大きな意味を持っているのでしょう。