クラシック音楽の中でももっとも大勢で演奏されるのが「管弦楽団」すなわち「オーケストラ」です。
その「管弦楽団」と似たような言葉に「交響楽団」というものもありますが、この2つはどう違うのでしょうか。
この記事では、「交響楽団」と「管弦楽団」の違いを分かりやすく説明していきます。
「交響楽団」とは?
「交響楽団」とは、文字通り「交響楽を演奏する楽団」のことで、英語の「symphony orchestra」の訳語になります。
もともと「交響楽」というのは、「交響曲」や「交響詩」を合わせたもので、管弦楽団の大人数の楽器奏者によって演奏されます。
「交響曲」で有名なのは、ベートーベンの交響曲5番「運命」や、ドヴォルザークの交響曲9番「新世界より」などで、どれも壮大な楽曲になっています。
「管弦楽団」とは?
「管弦楽団」とは、文字通り「管弦楽を演奏する楽団」のことで、英語の「orchestra」を訳したものです。
「管弦楽」という名前ですが、使用されるのは「管楽器」と「弦楽器」だけではなく、ティンパニやシンバルなどの「打楽器」やピアノなどの「鍵盤楽器」も含まれます。
「交響楽団」と「管弦楽団」の違い
「交響楽団」と「管弦楽団」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、一般的な「オーケストラ」を表すものとして使用され、多くの場合は同じ意味ですが、もともとの意味は違います。
大雑把に言えば、「交響楽団」は「交響楽を演奏する楽団」であり、「管弦楽団」は、「管弦楽を演奏する楽団」です。
「交響楽」を演奏するのは通常「管弦楽団」なので、その意味では「交響楽団」は「管弦楽団」の一部と定義することができます。
これは日本語のもとになった英語の表現でみるとよりわかりやすく、「管弦楽団」を意味する「オーケストラ」に「交響楽」を意味する「シンフォニー」を付けたものが「交響楽団」を意味する「シンフォニーオーケストラ」ということになります。
まとめ
この記事では、「交響楽団」と「管弦楽団」の違いに関して説明してきました。
この2つは、前述のように「オーケストラ」のことですが、この「オーケストラ」の語源は、ギリシアの劇場にある半円形の場所のことを表す言葉でしたが、のちに、そこで演奏する人たちのことを言うように変化しました。