この記事では、「動作」と「作動」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「動作」と「作動」の違い
「動作」は、主に「人・動物などの生き物が動くこと」を意味しています。
それに対して、「作動」という表現は「生き物ではない機械・コンピューターなどが動くこと」を意味している違いがあります。
ただし「動作」には「機械が動くこと」の意味もあるので、「作動」と言い換えることは可能です。
「動作」には「動き+動き続けている状態」のニュアンスが備わっています。
「動作」と比べると「作動」のほうは、「機械類が動き始める」といった意味のニュアンスが強くなっている点にも違いが見られます。
「動作」と「作動」の使い方の違い
「動作」は「生物が動くこと及びその動き」を指して使います。
「作動」のほうは、「人間・動物ではない機械類が動くこと」を意味して使用される違いを挙げられます。
「動作」も「機械・パソコンなどの生き物以外の動き」にも使えますが、「動いている状態」を示唆しています。
それに対して、「作動」は「機械が動き始める・動かし始める」といったニュアンスで使われる違いを指摘できます。
そのため、「誤動作」は「動いている機械がエラーの動きをすること」を意味して、「誤作動」は「止まっている機械が操作していないのに勝手に動き始めること」を意味しています。
「動作」と「作動」の英語表記の違い
「動作」を、英語を使用して表記すると以下になります。
“motion”……人間が身体を動かす時の動き。
動物が運動する動き。
動作。
“action”……人・動物が物理的に動くこと。
目的に向かう活動。
動作。
“behavior”……人間が何かをする場合の行動・振る舞い。
動作。
「作動」を、英語を使って表現すると以下になります。
“operation”……機械・コンピューターなどの正常な操作と動き。
作動。
“work”……機械などが正常に動くこと。
作動。
“run”……パソコン・機械などがスムーズに動くこと。
作動。
“start”……動き始めること。
作動すること。
「動作」の意味
「動作(どうさ)」とは、「人・動物の身体の動き」を意味しています。
「動作」という言葉は、「人・動物がある意図を持ってからだを動かすことやその動き」を示しているのです。
また「動作」には、生物の動きからの派生的な意味として、「機械類の継続的な動き・動き続けている状態」の意味もあります。
「動作」の使い方
「動作」は、「人・動物などの生物の動き」を意味して使用できます。
「動作」は、「生き物が動くや動いている時の動き」を指して使われます。
「動作」は、「何かをしようとする意識・目的を持ってからだを動かすこと」を含意して使える言葉なのです。
また「動作」には、「作動」と同じく「生き物ではない機械などが動いている状態・動き続けているさま」を意味して使う使い方もあります。
「動作」を使った例文
・『ダンベルを軽く持ち上げる動作をするだけで腰に激しい痛みが走るようになったので、トレーニングを休むことにしました。』
・『料理が趣味だという彼の動作がテキパキとしていて、本当に主婦の私よりも速いくらいで驚かされました。』
・『普段から訓練されていないと、自衛隊のような機敏な動作や集団行動をスムーズにすることはできません。』
・『パソコンの異常な動作を見る限り、ハードディスクか通信ケーブルに何らかの損傷があると考えられます。』
・『高級車のエンジンの動作は音が聞こえないくらいに静かですが、アクセルを踏み込むと非常にパワフルです。』
「動作」の類語
「動作」の類語には、以下の言葉があります。
・『身のこなし』……からだの動かし方。ある状況における動作や動きの傾向。
・『ジェスチャー』……身振り手振りで自分の意志・気持ちを伝えようとする非言語的なコミュニケーション手段。
・『所作(しょさ)』……日常の身のこなし。その人の習慣や気品が反映される立ち居振る舞い。
「動作」の対義語
「動作」の対義語には、以下の言葉があります。
・『静止(せいし)』……人・動物・モノがその動きを止めること。静かに止まっていて動いていない状態。
「作動」の意味
「作動(さどう)」とは、「生物ではない機械類が動くこと」を意味しています。
「作動」というのは、「機械・装置・パソコンなどの可動部位が正常に働くこと」を意味している表現なのです。
「作動」という言葉には、「物理的な機器・装置(コンピューター)が動き始める」や「人が操作して動きをスタートさせる」といった意味のニュアンスが備わっています。
「作動」の使い方
「作動」の用法は、「人・動物ではない機械が動く」の意味合いで使う使い方になります。
「作動」という言葉は、「生物ではない機械・パソコン・装置などが、人の操作を受けて動くこと」を意味して使われています。
「作動」の表現は「作動する・作動させる」のかたちで、「機械やコンピューターの類が動き始めること」を指示して使用することができるのです。
「作動」を使った例文
・『このスーパーコンピューターを作動させるためには、非常に複雑なパスワードを入力する必要があります。』
・『現代の最先端テクノロジーを詰め込んだロボットが作動すると、招待客から拍手と歓声が沸き起こりました。』
・『ノートパソコンの作動条件を確認してみると、氷点下の厳しい寒さの環境では動かないようでした。』
・『エレベーターを作動させるためには、専門業者に修理を依頼してケーブル交換をしてもらう必要があります。』
・『スポーツカーのエンジンが作動すると、周囲の空気を震わせるような重低音が響き渡りました。』
「作動」の類語
「作動」の類語には、以下の言葉があります。
・『運転(うんてん)』……車・電車・機械などを操縦して動かすこと。機械類が動くこと。
・『操作(そうさ)』……装置や機械を操って動かすこと。
・『稼働(かどう)』……機械類を動かして生産的な仕事をすること。人が仕事をすること。
「作動」の対義語
「作動」の対義語には、以下の言葉があります。
・『停止(ていし)』……機械やコンピューターなどが目的を果たすために稼働している状態を止めること。
まとめ
「動作」と「作動」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「動作」と「作動」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の内容をチェックしてみてください。