「分割」と「分筆」はどちらも分けることを意味する言葉ですが、具体的にどのようなものを分けることを指すのでしょうか。
今回は、「分割」と「分筆」の違いを解説します。
「分割」とは?
「分割」とは、「いくつかに分けること」を意味する言葉です。
「分割」の使い方
ひとつにまとまっているものを別々に切り離していくつかに分けることを表します。
元になるのは固まっているものや集合しているもので、2つ以上の複数に分けることを指して「分割」と表現します。
ある程度固い結びつきでまとまっているものに対して用いることが多く、液体や気体などかたまりや集合になっていない結びつきの弱いものに対してはあまり使いません。
「分筆」とは?
「分筆」とは、「土地を複数に分けて登記する手続き」を意味する言葉です。
「分筆」の使い方
土地の所有や区画は登記という手続きによって登録されています。
登記されている名義や区画が法的に認められた正式な土地の扱いになります。
土地の所有者からの申し出により一つの土地を分けて登記し直す手続きが「分筆」です。
土地の一部を売買する時や所有するの土地の一部のみを担保にするときに行われる手続きで、所有者が変わるのではなく登記上の土地の取り扱いが変わります。
「分割」と「分筆」の違い
いくつかに分けるのが「分割」、土地を分けて登記し直すのが「分筆」です。
「分割」がさまざまなかたまりや集まりに対して使える一般的な表現なのに対し、「分筆」は土地を「分割」して登記し直す手続きのみを指す専門用語です。
「分割」の例文
・『代金は1年かけて分割で支払う』
・『ホールケーキを8つに分割する』
・『牧場は柵によって3つに分割されている』
「分筆」の例文
・『半分だけ土地を売りたいので文筆する』
・『土地の一部を担保にするには文筆する必要がある』
・『文筆のために測量を依頼する』
まとめ
「分割」と「分筆」は全く違う意味の言葉です。
分ける対象が何であるのかに注目して区別してください。