「分骨」と「改葬」はどちらも亡くなられた人に関係する言葉です。
2つの言葉はそれぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「分骨」と「改葬」の違いを解説します。
「分骨」とは?
「分骨」とは、「遺骨を分けること」を意味する言葉です。
「分骨」の使い方
日本では亡くなられた人は火葬され遺骨にして弔われます。
一般的に亡くなられた方の遺骨は一つの骨壷に納められお墓に入れて埋葬されます。
遺骨を一つにまとめず二つ以上に分けるのが「分骨」です。
本家の墓とは別に用意した個人の墓に埋葬したりお墓と仏壇の両方に遺骨を置いたりなど、二つ以上に分けそれぞれ別の場所で供養する目的で行われます。
「改葬」とは?
「改葬」とは、「埋蔵されている遺体や遺骨を別の場所に移して弔うこと」を意味する言葉です。
「改葬」の使い方
墓に納められた遺体や遺骨は基本的にずっとそのままで弔われますが、引っ越しで墓に通うのが難しくなったり地元で墓を管理できる人がいなくなったりなど同じ場所で埋葬を続けると不都合が生じることがあります。
そのような場合はもっと便利な場所に新しくお墓を用意して遺体や遺骨を移し埋葬し直す必要があります。
墓の移転などにより遺体や遺骨を別の場所に移す行為を指す言葉が「改葬」です。
改めて葬るという言葉の通り再度の埋葬や供養を意味します。
「分骨」と「改葬」の違い
遺骨を分けるのが「分骨」、遺体や遺骨を移すのが「改葬」という違いで区別されます。
「分骨」では元の墓はそのままで新しく墓や供養先が増えるのに対し、「改葬」では元の墓は閉じて新しい墓に移るので墓の数は一つです。
「分骨」の例文
・『兄弟で遺骨を分骨する』
・『分骨し出身地と居住地に墓をそれぞれ作る』
「改葬」の例文
・『墓が完成したので納骨堂から改葬する』
・『改葬するには許可が必要だ』
まとめ
「分骨」と「改葬」はどちらも遺骨や遺体に関する扱いを指す言葉ですが取扱いの内容は全く異なります。
遺骨を分けるのか移すのかを基準に区別してください。