この記事では、「質権」と「抵当権」の違いを分かりやすく説明していきます。
「質権」とは?
質権は、しちけんと読むのが正解な言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば分かる事でしょうが、約束を守る保証として預けて置く物といった意味を持っている質の漢字に、けんりやけんりょくといった意味を揺する権の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ質権は、弁済が行われるまで物を留置して間接的に弁済を強制しつつ、弁済が行われなければ他の債権者よりも優先して弁済を受ける事が可能な権利を表すのです。
「質権」の言葉の使い方
質権は、債権者が債務者から物を受け取った上で弁済が行われなかった場合には、その物を売却する等して弁済を受ける権利に対して、使われる言葉となっています。
具体的には欲しい物を手に入れるためのお金を何とか手に入れたい、といった状況の際に、この質権という言葉が登場する事が多いです。
「抵当権」とは?
抵当権は、ていとうけんという読み方をすべき言葉となっています。
文字で記されたこの言葉を目にすれば理解出来る事でしょうが、財産や権利を借金等の保証にあてるといった意味の抵当の文字に、けんりや他を支配する力といった意味がある権の漢字を付け加える事により完成した言葉です。
以上の事から抵当権は、担保となっている物を債務者の元に残しつつも、弁済が行われない場合には、その物から債権者が弁済を受ける事が出来るという権利を示します。
「抵当権」の言葉の使い方
抵当権は、債務者の元に担保となっているその物自体は残しながらも、弁済されない時にはその物から債権者が優先して弁済が受けられるという権利に対して、用いられる言葉です。
基本的に、多額のお金を借り入れする際に、抵当権を設定するといった形でこの言葉が使用されたりします。
「質権」と「抵当権」の違い
質権と抵当権の文字表記を並べれば直ぐに、質と抵当という漢字の違いに気付く事が可能です。
所がどちらも、借金等のお金の借り入れに絡んで、使用される言葉だったりします。
とはいえ質権は、債務者が物を預け、弁済がない場合にはその物から優先して弁済を受ける権利を表すのです。
一方の抵当権は、債務者の元に担保となる物を残しつつも、弁済がないケースではその物から優先的に弁済を受ける事が出来る権利を示します。
まとめ
2つの言葉は最後に、権という共通の漢字はあるものの、その前の漢字が違う事で、示す意味合いにも相違点があるのです。
質権は、債務者が物を預けた上で、弁済がない場合は債務者が預けられた物から、優先して弁済を受ける権利となります。
対する抵当権は、担保となる物を債務者の元に残すものの、弁済がない場合には、債務者が優先してその物から弁済を受ける事が出来る権利です。