この記事では、「ツイード」と「ヘリンボーン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ツイード」とは?
太い紡毛糸を使って平織りや綾織りにした織物のことをいいます。
「紡毛」【ぼうもう】とは、羊の短い毛をコーミングせず、繊維の向きが揃わないまま紡いだ糸のことです。
「ツイード」は、イギリス・スコットランドが発祥になります。
名前の由来は諸説ありますが、スコットランド南東部にあるツイード川流域でつくられたからという説があります。
織る前の糸を様々な色に染めて、模様を入れていきます。
ツイードは、比較的太めの糸を使うことが多いので、しっかりとした手触りの丈夫な生地が多くなります。
また、紡毛を使うことから、表面が毛羽立ち、ザラザラしていることも特徴です。
「ヘリンボーン」とは?
英語では“herringbone”と書き、模様の一種になります。
ニシンの骨という意味で、開きにしたニシンの骨の並びのように見える模様のことです。
V字形を連続して組み合わせたような形で、Vの部分が長方形を組み合わせているものもあります。
織物のヘリンボーンは、右上がりになった綾織りと、左上がりになった綾織りを交互に組み合わせたものが主流です。
様々な素材のヘリンボーン生地が作られていますが、ウールを使った生地が有名で、冬物の衣服などに使われています。
適度な厚みがあり、シワになりにくいのが特徴です。
日本では、杉の葉に似ていることから、「杉綾織り」とも呼ばれています。
「ツイード」と「ヘリンボーン」の違い
「ツイード」はイギリス・スコットランド発祥の織物で、「ヘリンボーン」は模様のことです。
「ヘリンボーン」柄の「ツイード」もあります。
「ツイード」には、紡毛糸が使われますが、「ヘリンボーン」には、紡毛や羊毛をコーミングした梳毛(そもう)の糸、それ以外の糸など、様々な糸が使われています。
まとめ
「ツイード」も「ヘリンボーン」と呼ばれる生地も、織物の生地になります。
「ツイード」は、紡毛糸を使った厚みのある生地で、「ヘリンボーン」は、魚の骨のようにVが並んでいる模様をいいます。