「検挙」と「摘発」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「検挙」と「摘発」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「検挙」「摘発」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

最初に書いておきますが、「警察用語」としての意味合いが強いということを認識しておくと良いでしょう。

それでは「検挙」「摘発」の詳細を見ていきます。

「検挙」の意味

最初に「検挙」(けんきょ)の意味をご説明致します。

「検挙」とは、一般的には警察官が対象となる事件の容疑者を取り調べるという意味があります。

また、容疑者を事件に関係ある施設(官署など)に引致する際にも使いますので、是非とも把握しておいてください。


「検挙」の使い方

「検挙」を使う場合としては、警察官や刑事などが捜査にあたっている事件の容疑者を取り調べる時や、関係のある施設に引致する時に使うものです。

使い方の詳細としては、「3年前の殺人事件の容疑者を、検挙できた」というのが分かりやすい使い方のひとつです。

また、「これから被疑者を警視庁管轄へ引致します」という使い方があります。

現役の警察官や刑事さんならば、日常的に使う言葉と言っても過言ではありません。

一般的には刑事ドラマなどで、ここで使ったような使い方をしたりするシーンがありますので、気を付けて刑事ドラマを観てみるのも面白いでしょう。


「検挙」を使った例文

次は「検挙」を使った例文を書いていきます。

・『定年退職までに検挙したいと言っていた容疑者を検挙できた』 ・『麻薬の密売人を検挙した』 ・『ヤクザを検挙したが、また新手のヤクザが出てきてキリがない』 ・『犯罪者を検挙した刑事は、犯罪者から恨まれる』 ・『検挙するために徹夜で捜査をした』 以上が「検挙」を使った例文です。

「検挙」の類語

「検挙」の類語を見ていきます。

「検挙」の類語としては、「挙げる」「逮捕」(たいほ)、「手が後ろに回る」などがあります。

これらの意味としては、犯罪を犯した者が警察職員に逮捕されるという意味や意味合いがある言葉になります。

「検挙」の対義語

この項目において「検挙」の対義語を説明します。

「検挙」の対義語として考えられる言葉は、「釈放」(しゃくほう)や「仮釈放」(かりしゃくほう)、「逃亡される」「逃走される」などが対義語になります。

意味としては、犯罪を犯した者が罪を償いシャバに戻るという意味合いや、犯罪者が罪から逃れるために逃げるという意味があります。

「摘発」の意味

ここでは「摘発」(てきはつ)の意味をご説明致します。

「摘発」の意味としては、警察が犯罪者の犯罪を解決して、その内容を社会に公表するという意味を持っております。

「摘発」の使い方

「摘発」を使う時は、犯罪者の犯した罪を警察などが暴いてから、社会的制裁を兼ねて世の中に公表する時に使います。

では「摘発」の具体的な使い方を見てみましょう。

「オレオレ詐欺をはたらいた巨大組織を壊滅できたので、その旨を摘発します」というのが分かりやすい「摘発」の使い方になるでしょう。

「摘発」を使った例文

次は「摘発」を使った例文を書きます。

・『恐喝容疑で暴力団幹部が摘発された』
・『幹部が摘発されたため、組織の弱体化が始まった』
・『未成年だと摘発されない』
・『摘発されているというのに、反省の色をみせない容疑者もいるというのは事実である』
・『賭博、詐欺、薬物売買した組織を摘発しました』
以上が「摘発」を使った例文です。

この例文をベースに、刑事ドラマやニュースなどを見ると「摘発」「検挙」の違いが、より具体的に理解できるはずです。

「摘発」の類語

「摘発」の類語を見てみます。

「摘発」の類語としては、「暴く」「暴露」(ばくろ)、「訴える」「告発」(こくはつ)などが類語になるでしょう。

これらの意味としては、対象となる犯罪や犯罪者を、社会的制裁を加える意味合いで訴えたり、世間に知ってもらうという意味があります。

「摘発」の対義語

次は「摘発」の対義語を解説してきます。

「摘発」の対義語は、「看過」(かんか)や「見逃す」などがあります。

これらの意味としては、犯罪や犯罪者を見逃したり、捜査や対策などを全くしない且つする姿勢すら見せないという意味合いがあります。

「検挙」と「摘発」の違い

ここでは「検挙」「摘発」の違いをご説明致します。

先ず「検挙」というのは、対象となる犯罪や犯罪者を、警察職員が取り調べる際に使います。

また、関係する施設や機関に引致する時も同様です。

そして、「摘発」の方は、犯罪や犯罪者を社会的制裁も兼ねて社会に公表する意味があります。

よって「検挙」というのは、簡単に言いますと取り調べや護送などをする時に使うと理解してください。

「摘発」は、世の中に顔から名前、事件内容が公表されることになります。

以上が「検挙」「摘発」の違いです。

「検挙」と「摘発」の使い方の違い

最後に「検挙」「摘発」の使い方の違いを説明します。

「検挙」を使う時は、警察が犯罪者を取り調べたり、関係機関に持っていく時に使います。

よって、「昨日、検挙した容疑者を朝早くから取り調べている」というのが分かりやすい使い方です。

「摘発」を使う時は、犯罪内容や犯罪者を世間に公にする時に使います。

したがって、「殺人事件の容疑者として摘発された男がテレビに映っている」というのが、イメージしやすい使い方になるでしょう。

以上が「検挙」「摘発」の違いですので、よくこの違いを理解して活用したり、ニュースや刑事ドラマを楽しんでください。

まとめ

最後のまとめは、「検挙」というのは警察が犯罪者を、署内で取り調べする時に使うのが一般的です。

また、関係のある場所に引っ張っていく時にも使いますので、把握しておいてください。

そして、「摘発」というのは、事件内容(犯罪内容)や犯罪者を社会的制裁するために、公にする意味があります。

この「検挙」「摘発」の意味や違い、使い方などを把握して、自分の知識などにして役に立ててみてください。