「コンソーシアム」と「アライアンス」はビジネス用語の一種ですが、意味合いが異なるため使い分ける必要があります。
この記事では、「コンソーシアム」と「アライアンス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「コンソーシアム」とは?
「コンソーシアム」は英語で「協会」や「連合」を示す“consortium”が元になった言葉で、国内では「複数の団体や企業が特定の目的のために形成する共同体」という意味で使用されており、「共同事業体」と呼ばれることもあります。
また、「先進国が発展途上国の援助を目的として開催する会議」のことを指す場合もあります。
「アライアンス」とは?
「アライアンス」は英語で「同盟」や「同盟関係」を示す“alliance”が元になった言葉で、「利益が一致する複数の企業が業務を提携すること」を意味します。
1990年代に航空業界で生じた業務提携が発端となって普及した言葉で、現在でもビジネス分野を中心に使用されています。
「アライアンス」には様々な種類がありますが、特に有名なのは「業務提携」、「生産提携」、「販売提携」の3種だといわれています。
「コンソーシアム」と「アライアンス」の違い
「コンソーシアム」と「アライアンス」は相当とも「連携」や「協力」といった意味を含みますが、それぞれの定義や特徴、メリットやデメリットなどに違いがあります。
「コンソーシアム」は「複数の組織や企業が特定の目的のために形成する共同体」を意味し、個々の参加者が資金や技術などを提供し合って運営されます。
企業間で組む場合もあれば、大学間や銀行間で組む場合もあり、ときには企業と大学、大学と自治体が組むケースもみられ、ライバル関係にある企業や団体と組む例もあります。
「コンソーシアム」の主なメリットは「参加メンバーが保有する技術や人材、ノウハウを共有できる点」にあり、上記を共有することで「品質のさらなる向上」や「コストカット」にもつながると考えられています。
デメリットとしては、「意思決定までに時間を要する」、「業務の分担や利益配分が困難である」といった点にあります。
一方、「アライアンス」は「利害が一致する複数の企業が業務提携すること」を意味し、同じ利益を求める企業同士が協力して事業の拡大や新規事業のスタートアップなどを遂行していくという特徴があります。
「アライアンス」におけるメリットとしては、「新商品や新サービスが開発しやすい」点や、「市場シェアの拡大を目指せる」点、「コストカット」などが挙げられます。
デメリットとしては、「技術が流用したり盗用されたりするリスク」や「情報漏洩の危険性がある」、「連携による成果が約束されているわけではない」といった点が挙げられています。
まとめ
「コンソーシアム」と「アライアンス」はビジネスなどにおける連携や協力関係を示す言葉ですが、それぞれの特徴や強み、弱みなどに違いがあることが分かります。
ぜひ参考にして両者の相違点を理解し、状況に応じて使い分けてください。