「突撃」と「激突」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「突撃」と「激突」の違い生活・教育

この記事では、「突撃」「激突」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「突撃」と「激突」の違い

「突撃」とは、勢いよくある範囲や場所に入ることです。

「激突」とは、前方に進んで行って、勢いよく当たることです。

同じような意味を持っているのですが、正確にいうと同じことを指しているのではありません。

「突撃」の場合は、入るという意味が含まれています。

また、主に敵のいる場所に激しい勢いで入っていくことを意味しています。

「激突」の場合は、入るという意味は含まれておらず、あたるという意味が含まれています。

歩いていて人にあたるようなことではなく、勢いに激しさがあります。


「突撃」と「激突」の使い方の違い

敵がいる場所に勢いよく入っていくことについて「突撃」を使用します。

現代では戦うような敵は少なく、「突撃取材」のような形で使われることが多くあります。

激しい勢いであたることについて「激突」を使用します。

入るという意味は含まれていません。


「突撃」と「激突」の英語表記の違い

「突撃」は英語で“charge”“dash”と表現をします。

「激突」は英語で“crash”と表現をします。

「突撃」の意味

「突撃」とは、競争の相手、比較対象の相手、害を与える相手などがいる場所に、激しい勢いで突っ込んでいくことです。

「突撃取材」という形で使われることが多くあります。

これは、取材先に会う約束をせずに、いきなり取材をさせてもらうことです。

たとえば、飲食店の場合で考えてみます。

飲食店には他のお客さんもやってきているので、いきなり「取材をさせてください」といっても、迷惑になることがあります。

そのため、一般的には取材をする約束をし、約束の日時に取材をさせてもらいます。

そうではなく、約束なしにいきなりお店に行って、いきなり取材をさせてもらうことをいいます。

相手のお店に無理に入っていくので「突撃」といえます。

突っ込む意味を含む言葉で、ただあたることを意味しているのではありません。

物にあたることを意味する言葉ではないのです。

ある場所、範囲、状態などの中に移ることを「入る」といい、ゆっくりと入るのではなく、勢いよく入ることを「突撃」といいます。

また、敵のいる場所に勢いよく入っていくことで、仲間のところに勢いよく入っていくことではありません。

戦のときには敵陣、自分の陣地にわけられます。

敵の陣地に攻めるとき、たいていは勢いよく入っていきます。

ゆっくり入っていっては、攻撃されてしまいます。

敵の陣地は、ある場所です。

そこに勢いよく入っていくので「突撃」といいます。

「突撃」の使い方

ある場所や範囲に圧倒するような力を持って入っていくことについて使用をします。

ある場所に突然取材をすることに使われることが多くあります。

約束をしていない状態で、いきなり取材をさせてもらうのです。

現在の日本では、他国と武器で戦うことはありませんが、自衛隊では「突撃」訓練が行われているようです。

戦のときには、敵がいる範囲に突然勢いよく入っていきます。

そのようなことを想定した訓練です。

世界には武力で戦っている国があり、そういったところでは、敵の陣地にいきなり入っていくことがあるでしょう。

そのようなことも指して使われる言葉です。

「突撃」を使った例文

・『突撃インタビューでしたが、快く受け入れてくれました』
・『突撃取材であるにもかかわらず、温かい対応をしてくれた』
・『○○氏が突撃訪問をします』
・『突撃取材を受けてびっくりした』

「突撃」の類語

「突進」が類語です。

ある場所に向かって一気に進むことです。

「突撃」の対義語

「突撃」は前に進んでいくことです。

その反対の意味で「後退」が対義語になります。

「激突」の意味

「激突」とは、勢いが非常に強く進んで行ってあたることです。

物理的にあたることだけでなく、自分とは反対の立場のものと争う意味もあります。

野球の試合では、ときにみごとなプレーを見せてくれることがあります。

たとえば、このボールはとれないだろうと思われるようなものを、フェンスにぶつかってとるようなものです。

このとき、フェンスの方に向かって進み、激しい勢いでフェンスにあたっていることが珍しくありません。

このような状態を意味する言葉です。

交通事故でも、よくあることです。

事故を起こした車は、スピードを出して運転をしていることが少なくありません。

ゆっくりと進んでいれば、ぶつかりそうなものがあったときに除けることができます。

勢いが強いとすぐに操作をすることができなかったり、間に合わなかったりして、何かにぶつかってしまいます。

勢いが非常に強い状態で進み、何かにあたっているので「激突」といいます。

単にぶつかることではなく、勢いが強い状態でぶつかることを意味する言葉です。

のんびり散歩をしていて、他の歩行者にあたってしまうことについては、あまりいいません。

また、実際にあたらなくても、対立するもの同士が争う意味もあります。

これはスポーツでよくみられることです。

AチームとBチームがどちらも強く、激しい勢いで試合をするようなことを指します。

Aチームの方がBチームよりも圧倒的に強いときには、「激突」とはいいません。

サッカーやテニスなど実際に体が触れ合わないスポーツでも、激しく争うことをいいます。

「激突」の使い方

非常に勢いで進んで行ってぶつかることについて使用をします。

勢いがない場合は、あまり使いません。

「激突」を使った例文

・『壁に激突する』
・『岩に激突しそうになる』
・『顔面から激突して痛い』
・『激突を防ぐことができた』

「激突」の類語

「衝突」が類語です。

ぶつかるという意味があります。

「激突」の方が激しさがあります。

「激突」の対義語

「激突」は前に進んで行ってぶつかることです。

後ろからぶつかるという意味で、対義語は「追突」になります。

まとめ

どちらの言葉にも、勢いよくという意味が含まれていますが、「突撃」の場合は突っ込んでいくこと、「激突」の場合はあたることで、やや意味合いが違います。