「特殊」と「特別」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「特殊」と「特別」の違い生活・教育

この記事では、「特殊」「特別」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「特殊」と「特別」の違い

「特殊」には、4つの意味があります。

1つめは、性質や内容などが、他のものとはなはだしく別であることです。

2つめは、機能や用途などの範囲が狭く定められていることです。

3つめは、狭い範囲のことにしかあてはまらないことです。

4つめは、論理学の概念の一つです。

「特別」には、2つの意味があります。

1つめは、他のものと、こうであるとわかるほど区別がつくことです。

もう一つは、副詞的に用いてこれといってという意味です。

どちらの言葉にも、他と違うという意味が含まれていますが、やや意味合いが違います。

「特殊」には複数の意味がありますが、「特別」と意味が似ているのは、機能や用途などが限られているという意味と、狭い範囲のことにしかあてはまらないことという意味です。

この意味ではほぼ同じになります。

「特殊」には、性質や内容などが、他のものとはなはだしく違うという意味があり、これは性質、内容、状況などのことだけを指しています。

「特別」は、一般的なものとは違うという意味です。

区別がつくという意味を含んでいます。


「特殊」と「特別」の使い方の違い

他とは別であるという意味で「特殊」を使用します。

豆腐は普通は冷蔵保存をします。

しかし、一般的な豆腐に使用される容器とは別の容器を使用することで、常温保存が可能となった商品があります。

この容器は、他の豆腐の容器と性能が別です。

このような性能や機能、内容などが別であることに使用する言葉です。

「特別」は、その他多くのものとは違うという意味で使用します。

使用範囲が広く、よいことにも悪いことにも使用されます。


「特殊」と「特別」の英語表記の違い

「特殊」は英語で“special”と表現をします。

「特別」は英語で“special”“unusually”などと表現をします。

「特殊」の意味

「特殊」には、4つの意味があります。

1つめは、性質や内容などが他のものとははなはだしく違っていることです。

一般的な細菌は、100度で加熱をすることで死滅したとします。

しかし、ある細菌だけが100度で加熱をしても死滅せず、冷凍をしても死滅をしません。

この細菌の性質は、他の細菌と大きくことなるということができます。

このように区別できる性質や内容などのことを意味します。

2つめは、機能や用途などが狭い範囲にしか適用できないことです。

「ビア・インフューザー」という装置があります。

この装置を使うと、ビールとスパイス、ホップ、フルーツなどを組み合わせることができます。

それ以外のことには使用できません。

このことは、用途が限られているということができます。

専門・専用という意味合いです。

3つめは、狭い範囲のことにしかあてはまらないことです。

どのようなものにもあてはまるものではない、あることにしかあてはまらないという意味になります。

4つめは、論理学の概念の一つです。

「特殊」の使い方

論理学の意味ではあまり使われることがなく、日常生活では機能や用途などが限られている、性質や内容が他とは違う、限られたことにしかあてはまらないという意味で使われています。

機能や用途などが限られているものは、他の多くのものとは違った特徴がみられることが少なくありません。

限られたことにしかあてはまらない物事も、他の多くのものとは違った特徴がみられることがあります。

つまり、「特殊」は他とは違うことについて使われる言葉といえます。

「特殊」を使った例文

・『特殊な技術を使って製造しています』
・『特殊な環境をつくり出すことに成功した』
・『特殊な能力を備えています』
・『特殊な製法により不可能を可能にしました』

「特殊」の類語

「特別」「格別」「別格」が類語です。

「格別」には、程度がはなはだしい、普通の場合と程度が違っているという意味があります。

「別格」とは、決められている礼儀や作法などにとらわれないことです。

「特殊」の対義語

「普遍」が対義語です。

あてはまらないものがないという意味があります。

「特別」の意味

「特別」には、2つの意味があります。

1つめは、他のものとはここが違うとわかるほど違いがあることです。

自分の誕生日は、1年365日の中に1日しかありません。

たった1日しかなく、他の多くの日とは違います。

現在婚約している人との結婚記念日は、1年365日の中に1日しかありません。

これも他の多くの人は違います。

他の日と違うからこそ、豪華な食事をする、プレゼントを贈るなど、いつもとは違うことをする場合が少なくありません。

こういった違いがはっきりすることを意味する言葉です。

一般的に、米は糖質が多いとされている食品です。

糖質が多い米が普通の米ということができます。

もし、糖質が少ない米が存在したら、それは普通の米とは違うということができます。

この違うことを意味する言葉です。

もう一つの意味は、副詞的に用いて、これといって、それほどという意味です。

打消しをともなって使用をします。

たとえば、「特別することがない」といった場合は、これといってやることがないという意味になります。

「特別」の使い方

はっきりここが違うとわかるようなこと、他の多くのものとは明らかに違うことについて使用をします。

何となく同じような気がすることには、使用しないことが一般的です。

使用範囲が広く、さまざまなことに使用されています。

よいことにも、悪いことにも使用可能です。

「特別」を使った例文

・『特別なメニューを用意してお待ちしています』
・『特別にプレゼントをします』
・『今日だけ特別で形を変えています』
・『特別に勉強を指導します』

「特別」の類語

「特殊」「格別」「別格」が類語です。

「特別」の対義語

「普遍」が対義語です。

まとめ

他の多くのものとは同じではないという意味を持つ2つの言葉です。

「特殊」には複数の意味がありますが、その中には「特別」とほぼ同じ意味のものもありますが、違うものもあります。