「郷愁」と「望郷」には、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「郷愁」と「望郷」の違いを分かりやすく説明していきます。
「郷愁」とは?
「郷愁」は「きょうしゅう」と読みます。
故郷を懐かしく思う気持ちが「郷愁」。
「郷愁」の「郷」には、故郷、田舎、里、といった意味があり、その場所をうれえる、嘆き悲しむことが「郷愁」です。
言い換えれば、「ノスタルジア」や「もの懐かしさ」、「故郷を想う気持ち」などと同じです。
「郷愁」の使い方
「郷愁」は、「郷愁にかられる」、「郷愁の念」などといった形で用います。
「望郷」とは?
「望郷」は「ぼうきょう」と読みます。
故郷を懐かしく思いやることを意味します。
「望郷」の場合、過去の出来事などを懐かしく想うことは含まれず、故郷自体を懐かしく思うことだけを意味する言葉となります。
言い換えれば、「ノスタルジック」や「ホームシック」、「思郷」などと同じです。
「望郷」の使い方
「望郷は「望郷の念」や「望郷心」などといった形で用います。
「郷愁」と「望郷」の違い
故郷を懐かしむ気持ちに加え、過去を懐かしむ気持ちが含まれるのが「郷愁」。
一方、故郷を懐かしく思う気持ちのみを意味する言葉が「望郷」といった違いが、この2つの言葉にはあります。
「郷愁」の例文
・『いつもこの時期になると、郷愁を感じる』
・『故郷への郷愁を覚える出来事があった』
・『故郷の農作物を口にするたび、郷愁を感じます』
・『急に郷愁にかられ、心がしめつけられる気持ちになった』
「望郷」の例文
・『上京してすぐに望郷の念が湧くとは思ってもいなかった』
・『出稼ぎ中、望郷の念を抱きながら一生懸命、働きました』
・『同郷のみんなで、望郷の思いを込め一緒に歌を歌いました』
・『戦地に行った戦士たちは、きっと、望郷の念を抱きながら戦い続けたことだろう』
まとめ
以上のように故郷のことだけを懐かしく思うのか。
それとも、過去への気持ちも含まれるのか。
といった違いが2つの言葉には存在します。