「過ち」と「誤ち」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「過ち」と「誤ち」の違い生活・教育

この記事では、「過ち」「誤ち」の違いを分かりやすく説明していきます。

「過ち」と「誤ち」の違い

「過ち」「誤ち」の違いについて紹介します。


「過ち」と「誤ち」の使い方の違い

「過ち」「行動や方法などが行き過ぎてしまい失敗すること」に使われます。

考え方や方向性は間違っていないのですが、調子に乗ってやり過ぎてしまうことを言います。

「誤ち」「そもそもやることが間違っていて失敗すること」に使われます。

考え方の方向性が間違っていて、やるべきでないことをやってしまうことを言います。


「過ち」と「誤ち」の英語表記の違い

「過ち」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「error」「失敗」「過失」「誤り」という意味で、「エラー」と日本語にもなっています。

野球の「エラー」の様に、そのつもりがないのに失敗することを言います。

“I apologize for an error on the system.”
(システム作成で過ちをしてしまってすみません)
2つ目は「youthful follies」で、「若さゆえの過ち」という意味です。

“He lost all his property because of a youthful follies.”
(彼は若さゆえの過ちで全財産を失ってしまった)
「誤ち」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「make a mistake」で、「間違う」「過ちをする」という意味で、「ミステイク」「ミス」と日本語にもなっています。

“I made a terrible mistake, so I cannot sleep last night.”
(私は恐ろしい誤ちをおかしてしまい、夕べは眠れなかった)
2つ目は「fault」「欠陥」「間違い」「誤ち」という意味です。

“This system shows a fault in highlight.”
(このシステムは誤ちをハイライトで表す様になっている)

「過ち」の意味

「過ち」「あやまち」と読みます。

辞書では「過ち/誤ち」と同じ意味になっていますが、実際には明確な使い分けがあります。

1つ目は「やりすぎてしまったことによる失敗」という意味で、考え方や方向性は間違っていないものの、 能力が未熟であったり、調子に乗りすぎて失敗することを言います。

2つ目は「男女間の不道徳な関係」という意味で、不倫や近親相姦など社会的に許されない関係になることを言います。

目的があって行動しているときに、うっかりやり過ぎてしまい間違ったり失敗することを表す言葉です。

なお、常用漢字として使われているのはこちらの「過ち」ですので、提出書類にはこちらを使いましょう。

「過ち」の使い方

「過ち」「考え方や方向性は合っていて、やり過ぎてしまい失敗すること」「男女間の不道徳な関係におちいること」に使われます。

「過ちをする・した」「過ちをおかす・おかした」と使われたりします。

基本的に自分の身に降りかかることが多く、やり直すことが可能なものごとに使われる言葉です。

「過ち」を使った例文

・『若い頃の過ちを二度と繰り返さない様に生きてきた』
・『ほんの出来心で過ちをおかしてしまい、離婚する羽目になった』
・『ちょっとした過ちで相手から結婚を迫られてしまい困っている』
・『もう二度と同じような過ちをするんじゃないよ』
・『たった一度の過ちでも周囲の人は許してくれなかった』

「過ち」の類語

「若気の至り(わかげのいたり)」「若くて無分別であるために起こしてしまい失敗や恥ずかしいこと」という意味です。

「若気の至りで子供ができてしまい、10代で結婚して苦労した」などと使われます。

「黒歴史(くろれきし)」「なかったことにしたい、あるいはなかったことにされている過去の良くない出来事」という意味です。

アニメ作品で、太古に起きたとされ、現代は封印された戦争の歴史から来ています。

「彼は品行方正だが、実は黒歴史がある人だ」などと使われます。

「過ち」の対義語

「理性(りせい)」
「道理によってものごとを判断する心の働き」「善悪・真偽などを正しく判断し、道徳や義務を意識すること」という意味です。

「彼は常に理性でものごとを判断できる人だ」などと使われます。

「誤ち」の意味

「誤ち」「あやまち」と読みます。

意味は「間違った考え方や知識、やり方により失敗すること」です。

最初から方向性や考え方、知識ややり方が間違っていることに気づかず行動して、失敗することを言います。

そもそも最初から間違っていて、全く期待していない結果になってしまうことです。

「誤ち」は常用漢字にはないので、提出書類に使わないほうが良いでしょう。

「誤ち」の使い方

「誤ち」「間違った考え方や知識、やり方に気づかず行動してしまい、失敗すること」に使われます。

「誤ちをする・した」「誤ちをおかす・おかした」と使われたりします。

一般的な計算ミスや勘違いなども含めて使われる言葉ですが、日常では「誤り」として使われることが多くなります。

「誤ち」を使った例文

・『単純な計算ミスという誤ちに気づかなかった』
・『そもそもできるはずがないという考え方が誤ちだったと言える』
・『取引先に送った資料に誤ちがあり、先方から指摘されてしまった』
・『彼はものの言い方に誤ちが多く、人に誤解を受けてしまう』
・『今回の誤ちは絶対合っていると思って確認しなかったことだ』

「誤ち」の類語

「過失(かしつ)」
「不注意などによって生じた失敗」「法律用語で、ある事実を認識できるのに、不注意で認識しないこと」「不注意により犯罪を引き起こしてしまった落ち度」「人の欠点」という意味です。

「担当者の過失により火災が起きてしまい、工場が全焼してしまった」などと使われます。

「しくじり」
「失敗ややりそこないにより、社会的な立場が失墜すること」という意味です。

「彼は仕事でしくじって地方に転勤になった」などと使われます。

「誤ち」の対義語

「正道(せいどう)」
「正しい道理や行為」という意味です。

「彼は常に正道を歩んでいる」などと使われます。

まとめ

今回は「過ち」「誤ち」について紹介しました。

「過ち」「やり過ぎによる失敗」「誤ち」「間違いによる失敗」と覚えておきましょう。