「訪店」と「来店」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「訪店」と「来店」の違い生活・教育

この記事では、「訪店」「来店」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「訪店」と「来店」の違い

「訪店」「来店」のもっとも大きな意味の違いは、「訪店」「お店に行くこと」を示していて、「来店」「お店に来ること」を示してるということです。

すなわち、「訪店」という表現は「お客さん目線で、お店にまで行くこと・出向くこと」であり、「来店」というのは「お店(店長・店員)の目線で、お客さんがお店にまで来てくれること」を意味している点に違いがあるのです。

またもう一つの違いとして、「来店」は国語辞典に掲載されている正しい日本語であるが、「訪店」という言葉そのものは国語辞典の項目としては載っていないという違いも指摘できます。

ただし、「訪店」「間違った日本語・存在しない日本語」というわけではなく、「訪店」はお店や店長などによって習慣的に使われてきているビジネス用語として解釈することができます。


「訪店」と「来店」の使い方の違い

「訪店」「来店」の使い方の違いは、「お客さんの立場からの言葉なのか、お店の立場からの言葉なのか」にあります。

「訪店」という言葉は、「お客の視点から、お店に行くこと」を意味して使うことができます。

それに対して、「来店」という表現は、「店舗・店員の立場から、お客さんにお店にまで来てもらうこと」を示唆して使用されるという点が異なっているのです。


「訪店」と「来店」の英語表記の違い

「訪店」という言葉を、英語を使用して表現すると以下になります。

“visit the shop”……お店を訪問する。お店を訪れる。訪店。

“go to the shop”……店舗まで出向く。訪店。

「来店」という言葉を、英語を使って表記すると以下になります。

“come to the shop”……(お客さんのほうから)お店に来る。お店にやって来る。来店。

「訪店」の意味

「訪店(ほうてん)」は、「お客さんの立場で、自分からお店にまで足を運んで行くこと」を意味している言葉です。

「訪店」というのは、「お客さんがお店まで訪ねること・出向くこと」を示している表現なのです。

ただし「訪店」は国語辞典などの正式な項目としては掲載されていないので、店舗経営の企業あるいは店舗の店長・店員などが慣習的に使用しているビジネス用語(ビジネスシーンのスラング)に近い位置づけになります。

「訪店」の使い方

「訪店」の使い方は、「お客さんがお店にまで行くこと・お客さんの側からお店まで出向いていくこと」のシンプルな意味合いで使うことができます。

例えば、「コンビニを訪店した際には、新商品をチェックするようにしています」といった文章で使用することができるのです。

「訪店」を使った例文

・『スーパーマーケットの訪店記録をチェックすると、その台風の日にお店まで来たお客は18人だけでした。』
・『私は毎週日曜日に、お気に入りのパン屋さんを訪店するようにしています。』
・『訪店した飲食店の料理の写真を撮ってからSNSにアップすると、たくさんのイイねがつきました。』
・『イタリアンの有名なお店なのですが、私は今までそのお店には一度も訪店したことがありません。』
・『私は記録魔なので、訪店したお店の名前と購入した商品のリストを必ずノートに細かく記録するようにしています。』

「訪店」の類語

「訪店」の類語には、以下の言葉があります。

・『店に行く(みせにいく)』……お客の側から店舗を訪ねる。

・『店を訪ねる(みせをたずねる)』……お客がお店を訪問する。

・『店に出向く(みせにでむく)』……お客さんの立場で、お店にまで自分から出て行くこと。

「訪店」の対義語

「訪店」の対義語には、以下の言葉があります。

・『来店(らいてん)』……お客さんのスタンスでお店まで行くのではなく、お店側の観点でお客さんがお店までやって来ること。

「来店」の意味

「来店(らいてん)」とは、「お客さんがお店に来ること」を意味しています。

「来店」という言葉は、「小売業・飲食業・契約代理店などを営んでいるお店(店舗)に、お客さんが来ること」を示しています。

「来店」というのは「お店・店員の側から見て、お客さんが店舗までいらっしゃること」を意味している表現であり、お客の立場から「私が来店した時には~」というのはやや不自然な言い方になってしまいます。

お客の目線でお店に行ったことを伝えたい場合には、「私がお店に行った時には~・私がお店を訪れた時には~」などに言い換えたほうが適切な表現になります。

「来店」の使い方

「来店」の使い方は、「お店(店員)のスタンスから見て、お客さんがお店に来てくれること」の意味で使うという使い方になります。

例えば、「本日、ご来店してくださったお客様は515人になります」などの文章で使うことが可能です。

「来店」を使った例文

・『本日は雨が降る中、当店までご来店いただき誠にありがとうございます。』
・『ご来店してくださったお客様のお顔とお名前はできるだけ覚えるように努めております。』
・『次回、ご来店の折にはぜひ担当である私をご指名くださいますようお願い致します。』
・『お客様のご来店機会を高めるためにどんなサービスを工夫すれば良いのか、各人がしっかりと考えてください。』
・『特売のウェブ広告やクーポンの効果が出たのか、来店人数が今月は大幅に伸びてきています。』

「来店」の類語

「来店」の類語には、以下の言葉があります。

・『入店(にゅうてん)』……客が店に入ること。店員が仕事のためにお店に入ること。

・『当店に来る(とうてんにくる)』……この店に来ること。

敬語で言い換えると、「当店にいらっしゃる・当店にお越しになられる」になります。

「来店」の対義語

「来店」の対義語には、以下の表現があります。

・『訪店(ほうてん)』……お客さんの目線から見て、お店を訪問すること。お店に来るのではなく、お店に出向いていくこと。

まとめ

「訪店」「来店」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「訪店」「来店」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の内容をチェックしてみてください。