「頻繁」と「頻発」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「頻繁」と「頻発」の違い生活・教育

この記事では、「頻繁」「頻発」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「頻繁」と「頻発」の違い

「頻繁(ひんぱん)」「頻発(ひんぱつ)」「何かが発生する頻度の高さ」を示している類語です。

しかし、「頻繁」「ある同じような行動を何回も繰り返す頻度」を特に意味しています。

「頻繁」と比較して「頻発」は、「頻度・回数」より「しばしば発生することそのもの」を意味していて、「頻発するの動詞としての意味合い・ニュアンス」が強くなっている違いを挙げることができます。

そのため、「頻繁に買い物する」とはいえても「頻発に買い物する」とはいえず、「雷が頻発する」とはいえても「雷が頻繁する」という言い方はできないのです。


「頻繁」と「頻発」の使い方の違い

「頻繁」「頻発」の使い方における大きな違いは、「頻繁」「頻繁に・頻繁な・頻繁だ」という名詞か形容動詞のかたちで使われることが多いが、「頻発」「頻発に・頻発な・頻発だ」といったかたちでは使うことができないことにあります。

また「頻発」の使い方として、「頻発する」といった動詞としての用法がありますが、これも「頻繁」のほうは「頻繁する」という動詞での使い方はできないという違いを指摘することができます。

「頻繁」「物事が起こる頻度・人が行為する頻度」を意味して使います。

一方、「頻発」「物事がしきりに起こる際の動的な動き」を意味して使う点に違いがあるのです。


「頻繁」と「頻発」の英語表記の違い

「頻繁」の言葉を、英語を使用して表現すると以下になります。

“often”……頻繁に何かの行動をすること。ある現象がしきりに発生すること。頻繁に。

“frequently”……ある行動を実際にする頻度が高いさま。短期的スパンで何度もその行為を繰り返すこと。頻繁に。

「頻発」の表現を、英語を用いて表すと以下になります。

“frequent occurence”“occur frequently”……ある事象が頻繁に発生すること。ある出来事がしきりに起こること。頻発。

“high frequency of~”……頻繁に起きている~。頻発している~。

「頻繁」の意味

「頻繁(ひんぱん)」は、「ある行為をしきりに行うこと」を意味しています。

また「頻繁」という表現には、「ある物事・現象がしばしば発生する」といった意味合いも備わっています。

「頻繁」という言葉は、「ある事象が発生する頻度が高いさま・ある行為をしきりに何度もすること」といった意味合いを持っている言葉になります。

「頻繁」の使い方

「頻繁」という言葉は、「ある行為の頻度(ひんど)が高くて、しきりに行われるさま」を意味して使われています。

また「頻繁」というのは、「ある現象が発生する頻度が高いこと」「何度も何度も繰り返してある事柄が起こるさま」といった意味のニュアンスで使用される表現なのです。

例えば、「中年になってから、夜中に頻繁にトイレに行きたくなるようになりました」などの文章で使うことができます。

「頻繁」を使った例文

・『祖父はよほど体調が悪くない限りは、頻繁に自宅の周辺を散歩しています。』 ・『このパソコンは修理しても頻繁に故障が発生するので、不良品である可能性が高そうです。』 ・『この地域では歴史的に頻繁に地震が起こっているので、日頃から防災意識を高めておく必要があります。』 ・『母は頻繁に海外旅行を楽しんでいましたが、コロナ禍でまったく海外に出られなくなりました。』 ・『私たちのサービス残業は頻繁であるため、会社に労働環境の改善をみんなで訴えることにしました。』

「頻繁」の類語

「頻繁」の類語には、以下の言葉があります。

・『しばしば(屡々)』……ある行為および活動を頻繁に行うこと。ある物事が起こる頻度が平均よりも高いこと。

・『度々(たびたび)』……ある事象が起こる頻度が高いこと。しきりにある行為をするさま。しばしば。

・『しきりに(頻りに)』……ある行動あるいは活動を頻繁にすること。何らかの現象が発生する確率が高いさま。

「頻繁」の対義語

「頻繁」の対義語には、以下の言葉があります。

・『稀に(まれに)』……ある出来事が滅多に起こらないこと。

・『たまに』……ある事柄が発生する頻度がかなり低いこと。起こる頻度が時々であること。

・『レア』……その物事の出現あるいは発生の率が稀有(けう)であること。ほとんど起こらないさま。

「頻発」の意味

「頻発(ひんぱつ)」とは、「ある物事や現象が、高頻度でしきりに発生すること」を意味しています。

「頻発」という表現は、「自分や人が何かの行動をしばしばすること」を意味するのではなく、「事件・事故・自然現象などがしばしば(高い頻度)で起こること」を意味しているのです。

「頻発」の使い方

「頻発」という表現は、「ある現象が高い頻度でたびたび起こること」を意味して使用する使い方になります。

「頻発」の使い方は、「(人や自分の意識的な行動ではなく)特定の出来事や事件・事故などがしきりに発生する」といった意味合いで使うというものです。

例えば、「このお店では万引きが頻発しています」というような例文で使えます。

「頻発」を使った例文

・『日本列島は地震が頻発する地質学的な条件を備えているので、防災対策をおろそかにはできません。』
・『この地域では強盗やひったくりの事件が頻発していて、警察は同一犯の犯行と見て捜査を進めています。』
・『頻発する感染症に対応するため、医療専門家を集めた対策チームが発足しました。』
・『交通事故が頻発しているこの交差点には死角が多いため、カーブミラーが設置されることになりました。』
・『現在でも世界の開発途上国では、食糧難による飢餓・餓死が頻発していて人道的問題になっています。』

「頻発」の類語

「頻発」の類語には、以下の言葉があります。

・『多発(たはつ)』……ある現象が多く発生するさま。特定の事柄・症状などの発生頻度が高いこと ・『群発(ぐんぱつ)』……地震などの現象や症状が群れるようにして、まとまって頻繁に発生すること。

・『連続(れんぞく)』……ある出来事が途切れることなく、立て続けに何度も続くさま。

「頻発」の対義語

「頻発」の対義語には、以下の表現があります。

・『散発(さんぱつ)』……ある物事・現象が頻繁に起こるのではなく、一定の間隔をあけて時々起こること。

まとめ

「頻繁」「頻発」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「頻繁」「頻発」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の内容をチェックしてみてください。