これから、「締切」と「〆切」の違いを分かりやすく説明します。
「締切」とは?
作家をしている人は、よく締切という言葉を使いますが、これは作家の作品を完成させる期日の意味です。
しかし最近では、同じ作家でも漫画家が使う締切を例に出した方が、分かりやすいかもしれません。
漫画家は、どこかの雑誌などに連載している作品があると、それを完成させる期日が設けられています。
これが漫画家の締切というように使われるのです。
雑誌は週に1回や月に1回と、発行される日が決められています。
そして、その雑誌に連載されいてる漫画は、当然ではありますが、雑誌が発行される日までに完成させなくてはいけません。
正確には、雑誌が発行される前の、雑誌が印刷される日までに漫画が完成していないと間に合わないので、その辺りが締切になります。
締切という言葉は、主にそのような時に使われてきました。
「〆切」とは?
〆切とは、シンプルに説明すると、締切と大きな意味の違いはありません。
締切のところで説明した内容と、ほぼ同じになります。
また締切の時は、漫画家の締切を例に出して説明しましたが、これを漫画家の〆切と表現しても、意味は同じです。
ただし、漫画家については締切よりも、〆切の方が使用頻度が高いかもしれません。
締切ではなく、〆切と言った方が、漫画完成までの期日が迫っている感じが強めにでるのです。
そのほか、締切では、窓や扉を締め切るという意味があります。
夜の防犯などのために、家の戸締りをしっかりしておくような意味で、窓や扉の締切り、窓や扉を締め切るという言葉が使われるのです。
締切にこういう意味があると考えると、漫画家の締切に関して意味が少し弱めな感じが出てきます。
そこで、漫画家の〆切と言った方が、もっと切羽詰まったような感じが強く出るのです。
「締切」と「〆切」の違い
「締切」と「〆切」の違いについて、前述で、窓や扉を締切る例などを出して、すでに説明しましたが、さらに細かい違いを説明します。
〆という文字なのですが、これは日本で作られた漢字となります。
漢字と聞くと、全て中国で作られたようなイメージがありますが、実際には日本で作られた漢字も存在します。
〆はそんな和製漢字の一つです。
それから、窓や扉を締切るという言い方は、実は、窓や扉を〆切ると書いても意味は同じとなります。
ここでの〆切るという表現は、締切るという言葉の方で、使われることが多いというだけのことです。
これは、使用頻度の違いとなるのですが、使用頻度の違いは結構重要な部分であり、もし、このまま締切という言葉だけが、将来使われるようになったら、〆切の文字は使われなくなる可能性があります。
意味は同じでも、使われなくなれば、結果的に意味の違いにも影響してしまうのです。
そのほかには、〆切の〆という文字ですが、なぜ「しめ」と読むのか、あまり分かっていません。
そのためなのか、〆切以外で、〆という文字が使われるのをあまり見かけない可能性があります。
まとめ
「締切」と「〆切」の違いについて説明しました。
意味としてはほぼ変わらないという、かなり意外なことが分かりました。
しかし、意味は同じでも使用頻度と使われる場面で、この2つの言葉には違いがあります。
最近は、長編ものの漫画で未完の作品が多いことが問題になっています。
また、漫画家は激務で忙しく、〆切を守るのが大変であるとも言われているようです。
漫画以外でも、このような〆切の問題や話題が多いですから、〆切には、締切とは少し違う、期日が迫っている強めの意味が出ているのかもしれません。