同じような意味で用いられている「培った」と「養った」ですが、2語はどんな関係にあるのでしょうか?
この記事では、「培った」と「養った」の違いを分かりやすく説明していきます。
「培(つちか)った」とは?
「培った」とは、「時間をかけて育ててきた」などの意味を指す言葉です。
「根本へ土をかぶせて植物を育てる」や「大切に養って育てること」を意味する「培う」を連用形にした語が「培った」になります。
「大切に養って育てること」という元の意味から転じて、「時間をかけて育ててきた」などの言い換えに「培った」という表現が用いられています。
「養(やしな)った」とは?
「養った」とは、「家族の面倒を見たり、育てること」や「力や能力を蓄え、つくり上げること」などを意味する「養う」を連用形にした言葉です。
「培った」と「養った」の違い
「培った」は「培う」を連用形にした言葉であり、「大切に育てること」という元の意味から派生して「時間をかけて育ててきた」などの言い換え表現として用いられています。
一方、「養った」は「家族の面倒を見たり、育てること」や「力や能力を蓄え、つくり上げること」などの意味を持つ「養う」を連用形にした言葉です。
「培った」が指す意味は「養った(養う)」の持つ「力や能力を蓄え、つくり上げること」という意味とほぼ同じと言えるでしょう。
したがって、何らかの力や能力を育てたり、つくり上げたりすることを意味する場合、2語は類義語の関係に当たると言えます。
「培った」の例文
・『学生時代に培ったサッカーの経験がある』
・『講習で培ったスキルを仕事に活かしたい』
「養った」の例文
・『多くの成功体験は彼の自信を養った』
・『この子は父親が身一つで養った』
まとめ
・「培った」とは、「時間をかけて育ててきた」などの意味を指し、「培う」を連用形にした言葉です。
・「養った」とは、「家族の面倒を見たり、育てること」や「力や能力を蓄え、つくり上げること」などを意味する「養う」を連用形にした言葉です。