この記事では、「お伴する」と「お供する」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている言葉を区別しましょう。
「お伴する」とは?
「お伴する」とは、一緒に出かけること。
ともに行動する状況をあらわします。
その人と同じ目的地に行くこと、道中を一緒に歩くことが「お伴する」です。
お伴するの「伴」には「連れの人」という意味があります。
そして「主人に従って、一緒に出かける」という訳もあります。
つまり主となる人の伴侶として、付き添うこと。
後ろから歩いていく様子が「お伴する」にあたります。
また狩猟をするときに、猟犬を連れて行くことも「お伴させる」といいます。
「お供する」とは?
「お供する」は、付いていくこと。
行動を共にすることです。
一緒に旅行に出かけるなど、同じ行程で旅先を訪ねることをいいます。
同伴や同行と、同じような意味があります。
もともと「お供する」の「供」は神様に捧げる、お供え物としての意味があります。
そこから「一緒に行動する」という訳がうまれました。
現在では「ごはんのお供」というと、炊き立ての白米に合うごはんのおかずをいいます。
そして「お酒のお供」というと、お酒がすすむ酒のツマミをいいます。
また旅先の必需品を「旅のお供」とも呼んでいます。
ともに同じ行動をすること、感動を分かち合うことが「お供する」です。
「お伴する」と「お供する」の違い
「お伴する」と「お供する」の違いを、分かりやすく解説します。
・よく用いるのは「お供する」
「お伴する」と「お供する」はどちらも「おともする」と読みます。
発音が同じなので、とても紛らわしいです。
どちらも同じ意味をもつ言葉として、同じ欄に掲載している辞書もあります。
一方で「おとも」という言葉を聞いて思い浮かべるのが、昔話の『桃太郎』です。
このストーリーの中では、桃太郎の相棒として色々な動物たちが「おとも」します。
犬とサルとキジが、その三人衆です。
物語の説明文には「お伴する」ではなく「お供する」が用いられることが多いです。
「お伴」の「伴」には結婚相手をあらわす「伴侶」という意味があります。
そのため配偶者とともに、ある目的地に行くことが「お伴する」。
配偶者以外の人や物と行動を共にするのが「お供する」です。
シチュエーションが限られている「お伴する」に比べると、より自由度が高いのが「お供する」になります。
どちらを使用するか困ったときは「お伴する」ではなく「お供する」を選んでおくのがおすすめです。
まとめ
「お伴する」と「お供する」の違いを、分かりやすくお伝えしました。
どちらも「おともする」と読みます。
いずれも「一緒に連れ立つ」という、共通した意味があります。
日常生活でよく用いられているのは「お伴する」ではなく「お供する」です。
「お供する」は「ワインのお供」や「ごはんのお供」のように、相性のよい食べ物を紹介する際にもつかわれています。