「動転」と「狼狽」の違いとは?分かりやすく解釈

「動転」と「狼狽」の違いとは?違い

びっくりして気持ちが不安になる状態を表す言葉には「動転」「狼狽(ろうばい)」があります。

この記事では、「動転」「狼狽」の違いを分かりやすく説明していきます。

「動転」とは?

「動転」とはびっくりして平静を失う場合や大きな動揺で驚く場合に使う言葉です。

精神的なショックによって心が乱れたり大きく動く様を表す言葉であり、身体にもネガティブな影響を及ぼします。

また「動転」には移り変わるという意味があり、こちらの方は物事に移動を表すのでネガティブな意味は含みません。


「狼狽」とは?

「狼狽」とはびっくりして正確な判断ができなくなる場合や、混乱して騒ぐ様を表す時に使います。

「狼狽」「狼狽える」と書いた場合には「うろたえる」と読み、こちらも不安になり騒ぐ様子を表します。

「狼狽」は気持ちが不安になり大きな動揺やショックを受けることが多く、その結果大きく騒いだり行動が落ち着かない状態になるのが特徴です。


「動転」と「狼狽」の違い

「動転」「狼狽」はどちらもびっくりして気持ちが不安になったり、冷静さを失う時に使う言葉です。

気が「動転」すると落ち込みによって言葉をなくしたり身動きが取れないことも多くありますが、「狼狽」する場合には不安から大きく騒いだり行動が乱れるという点が違います。

「動転」の例文

・『容疑者は彼の発言に動転して、その場で犯行に及んだそうです』
・『災害によって大切な街が被害にあったことから気が動転して、しばらく何もやる気が起きませんでした』

「狼狽」の例文

・『探偵が提示した動かぬ証拠によって、犯人は大きく狼狽しました』
・『浮気しているかどうかの探りを入れたところ、彼が大きく狼狽したので問い詰めました』

まとめ

「動転」「狼狽」は事件や動揺によって気持ちが不安になり冷静でいられなくなる状態を表す言葉です。

「動揺」はショックのあまり沈黙することもありますが、「狼狽」は基本的に騒いだり行動が乱れる様を表すのが特徴です。

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