「上映」と「公開」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「上映」と「公開」の違い専門用語・業界用語

映画好きの人なら「上映」「公開」という言葉をよく聞いたり、見たりするのではないでしょうか。

この記事では、「上映」「公開」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

上映と公開の違い

「上映」は、スクリーンに映画をうつして、観客に見せることです。

「公開」は、広く一般の人に開放をすることです。

限定をしないで一般の人に入場・観覧・使用などを許すことを意味します。

「上映」はスクリーンに映画をうつして、それを観客に見せることを意味し、どのような観客なのかは問うていません。

限定していても、そうでなくても「上映」です。

一方、「公開」は広く一般に開放することで、映画に限った言葉ではありません。

映画に関して「公開」という場合は見る人を限定せずに見られるようにすることという意味になります。


上映と公開の使い方の違い

「上映」は映画に関係することで使われる言葉です。

映画をスクリーンにうつして、それを人に見せる場合に使われます。

映画館でスクリーンにうつして観客に見せる場合、初日舞台挨拶つきの映画を見る会は、観客が限定されています。

こういったときには「上映」という言葉を使い、「公開」は使われません。

なぜなら、映画を見れる人が限定されているからです。

一般の映画館でチケットを購入して、広く一般の人が見られるようになったものは「公開」といいます。

「上映」は限定していることにも限定していないことにも、映画をスクリーンにうつして人に見せるときに使います。

「公開」という言葉は映画だけに使われる言葉ではなく、入場・観覧・使用などさまざまなことに使われています。

そして、公衆に開放をしていることについて使い、限定していることには使いません。


上映と公開の英語表記の違い

「上映」“show”“put on”と英語で表現します。

「公開」“open to the public”と英語で表現します。

上映の意味

「上映」は、スクリーンに映画をうつして、観客に見せることです。

「映」という漢字には、うつる、うつす、うつしだすという意味があります。

漢字の意味からも、スクリーンの「上」「うつしだす」ことがわかります。

単にうつすだけでなく、そこには観客がいて見せるという目的があります。

映画を見せる観客がどのような人なのかについては、「上映」の意味に含まれていません。

映画を見せる観客を抽選など限定している場合にも、広く一般の人に見せる場合にも「上映」といえます。

上映の使い方

映画館で使われることが多くあります。

映画館ではスクリーンを使用しますが、単にスクリーンにうつすのではなく、見る人がいます。

「上映」には、スクリーンにうつすという意味が含まれているので、自宅のテレビで映画を見ることには使いません。

しかし、自宅にスクリーンがあり、観客を呼んで映画を見せるなら「上映」といえます。

上映を使った例文

・『映画の上映が楽しみだ』

・『挨拶つきの上映会に行くことになった』

・『いつ上映されるのですか』

・『近日上映するそうです』

・『今度上映される映画を一緒に見に行きませんか』

上映の類語

「映写」が類語になります。

「映写」には、スクリーンにうつし出すことという意味があります。

観客に見せるかは問いません。

上映の対義語

対義語はありません。

公開の意味

「公開」とは、公衆に開放をすること、広く一般の人に入場・観覧・使用を許可することを意味します。

「公」という漢字には、おおやけという意味があります。

おおやけとは、個人を離れて全体にかかわること、社会、世間のことです。

「開」という漢字には、ひらく、あけるという意味があります。

漢字の意味からも、社会や世間にひらく、つまり多くの人が利用できるという意味がわかります。

公開の使い方

公衆に開放されていることに広く使われる言葉です。

映画のことだけでなく、誰でも見れるSNSなどに写真をのせること、文化財を多くの人が見られるようにすること、新型車を多くの人に発表することなども「公開」といえます。

限定をせずに、広く一般の人に開放することに使われています。

公開を使った例文

・『女優が生まれたばかりの娘を公開した』

・『博物館所蔵の文化財が公開された』

・『公開撮影会を開催する』

・『ここは公開されている施設です』

・『公開された写真がネットで話題になる』

公開の類語

「公表」「発表」が類語です。

「公表」とは、非公式に知られていることも含めて、広く世間一般に知らせることです。

「発表」は、人々が知らないことを世間一般に知らせることを意味します。

公開の対義語

「非公開」が対義語です。

「非」には、~でないと否定する意味があります。

「公開」「非」をつけると、広く一般に開放しないという意味になります。

まとめ

どちらの言葉も映画に関係することでよく目にしたり、聞いたりする言葉ですが、「上映」は映画のことにだけ使われ、「公開」はもっと広く使われている言葉という違いがあります。