「場合」と「際」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「場合」と「際」の違い生活・教育

いざとなると、どちらが正しいのか迷ってしまうことの多い「場合」「際」

この「場合」「際」にはどのような違いがあり、どのような時に用いれば良いのかご紹介させて頂きたいと思います。

「場合」と「際」の違い

まず初めに「場合」「際」にはどのような違いがあるのでしょうか。

以下の例文で考えてみます。

「場合」を使用した時

A.出勤する場合に持って行きます。

B.サイレンが鳴った場合には避難してください。

C.子供の場合にした約束。

「際」を使用した時

A.出勤する際に持って行きます。

B.サイレンが鳴った際には避難してください。

C.子供の際にした約束。

いかがでしょうか。

Bの文章では、「場合」でも「際」でも違和感なく用いることができます。

しかし、Aの文章では、「場合」「際」とでは、出勤するか、しないかといった感じで伝わり方が異なります。

「場合」を使用した時の方が出勤しない可能性が高い印象となります。

Cにおいては、「場合」を用いた文章は不自然になってしまいます。


「場合」と「際」の使い方の違い

「場合」は物事が行われている状態や曲面で用いられる言葉となります。

また、もしも、あることがおきた時、○○に関して、○○についてといったときにも用いられます。

一方、「際」は、とき、場合、機会のほか、物と物が接するところにも「際」という言葉が用いられます。


「場合」と「際」の英語表記の違い

「場合」はWhen、instance、example、case、event、case、occasion、occasion 「際」はIf、edge、brink、occasion という英語表記となります。

このことからも両者に違いがあるということがわかってきます。

「場合」の意味

「場合」の意味は以下のようになります。

・『その場面や状況にふさわしい』
・『適切な処置をすること』
・『物事が行われている』
・『物事が起こりそうな、ちょうどその時』
・『その場面』
・『物事が置かれているとき』
・『仮定する、その状況』
「法律では、家庭条件が二つ重なる時に大きい方の条件に「場合」を使用する」

「場合」の使い方

「場合」の使い方は一般的に物事が行われているときの状態や事情、局面で使用されるほか、もしもの時にも使用されます。

そのほか、○○に関して、などといった時にも用いられる言葉となります。

「場合」を使った例文

「場合」を使った例文は以下のようなものとなります。

・『慣用句・熟語としては、場合の数』
・『万が一の災害の場合に備える』
・『時と場合によって判断する』
・『場合が場合だけに考えなければいけない』
・『受験生の今、遊んでいる場合ではない』
・『あなたの場合、大学合格は難しい』
・『この場合…』
・『大抵の場合、このようになる』
・『場合によっては、考え直す必要がある』
・『私の場合…』
・『のっぴきならぬ場合』

「場合」の類語

「場合」の類語は、物事を行う機会のことという意味から、 時・時と場合・状況・機会・オケージョン・際となります。

「場合」の対義語

「場合」の対義語は特にありません。

「際」の意味

「際」の意味は以下のようになります。

・『境目や物の端』
・『物に極めて接近したところ』
・『すぐそば』
・『何かがそうなろうとするまさにそのとき』
・『限界』
・『極限』
・『才能や器量の程度』
・『物事の程度』
・『場合』
・『機会』

「際」の使い方

「際」の使い方においては文法で考えた場合、3つに分類することができます。

一つ目は名刺に続ける使い方となり、「名詞+際に」となります。

二つ目は普通形の後に「際に」を使用する方法で「普通形+た+際に」となります。

三つ目は辞書形と言われ、音場の最後に「際に」を使用します。

このように、「際」の使い方は接続詞として、また、「○○時」という表現として使用されることになります。

「際」を使った例文

・『際』を使った例文は以下のようなものになります。

・『ご出席の際には、こちらをお持ちください』

・『この際、仕方のないことです』

・『この際だから言わせてもらいます』

・『韓国にいった際は買い物を楽しみたい』

・『こちらへお越しの際は、是非、お立ち寄りください』

・『帰り際に挨拶をする』

「際」の類語

「際」の類語は、場合・時・時と場合、状況、機会、オケージョンとなります。

「際」の対義語

「際」の対義語はありません。

まとめ

以上が「場合」「際」の違いとなります。

「場合」「際」との違い以外にも「時」「折」など使い分けが難しい、これらの使い分けとなります。

その中でも、「時に」「際に」を比較した場合、文章で見た感じでは「時に」を使用するよりも「際に」を使用した方が堅い印象があります。

そのため、ビジネスなどで使用する場合には、「際に」を使用した方が適切だと考えられます。

また、「場合に」を使用した方が仮定を強調することが可能となります。

そのため、仮定を強調したい場合は、「際に」ではなく、「場合に」を有効的に使用してみてはいかがでしょうか。

それだけで文面の印象は大きく変わってきます。