この記事では、「当然」と「無論」と「勿論」の違いを分かりやすく説明していきます。
色々な言葉を覚えていきましょう。
「当然」とは?
当然(とうぜん)とは、言うまでもないこと。
そうなることが、当たり前であることです。
多くの人がそう思っている理屈、世間の考えをあらわします。
分かりきっていて、わざわざ取り上げるまでもない小さな事象です。
当然には「当たる・然る」という言葉が含まれています。
必ず的に命中するように、絶対であるさま。
必ずそうなる様子が「当然」になります。
もっともな理由があって発生すること、誰が見ても明らかな結果が当然です。
「無論」とは?
無論(むろん)とは、詳しく説明するまでもないこと。
わざわざ論じるほどの話でもないくらい、単純なものを示しています。
「もちろん」に置きかえできる言葉が、無論です。
無論という熟語は「論じることが無い」とあらわせます。
わざわざ主張したり、討論したりする手間をかけなくて良いもの。
説明しなくても、よく認識されている事象を無論とよんでいます。
無論は通常は文の始まりに書きます。
「勿論」とは
勿論(もちろん)とは、はっきりしていること。
わざと口に出さなくても伝わるくらい、よく知られていることです。
誰かに教えてもらわなくても分かること、こちらから言い出さなくても伝わる出来事に使います。
勿論は「なかれ」と読む「勿」が入っています。
「なかれ」には「してはいけない」という禁止の意味があります。
そのため論じてはいけないこと、議論の余地が入らないくらい分かりきった事柄に用います。
「当然」と「無論」と「勿論」の違い
それぞれ同じような訳があるので、どのような文に使えばいいのか迷ってしまいます。
「当然」と「無論」と「勿論」のうち、ほぼ同じ意味があるのは「無論」と「勿論」です。
どちらも論じるまでも無いこと。
取り上げるのが馬鹿らしいくらい、明白なことに使います。
そして当然とは、当たり前のこと。
ある人が考えても別の人が思っても、同じ結果になるだろうと予測できることです。
ある行動と結果を結び付けたとき、当たり前だと思うさまに使っていきます。
矛盾していないもの、整合性が取れているものが「当然」です。
個人的な持論について無論や勿論を当てはめるのに対して、世の中の多くの人がそうであるべき考えを当然といいます。
より広い意味合いがあるのが当然。
個人単位で扱われているのが無論と勿論です。
似ている言葉ですが、シーンに応じて使い分けていきましょう。
まとめ
「当然」と「無論」と「勿論」の違いを分かりやすくお伝えしました。
当然とは、世間の人からみて当たり前のこと。
何の矛盾もないことです。
そして無論と勿論には「論ずるまでもない」という訳があります。
わざわざ議論するまでもないくらい、小さなこと。
疑う余地もないくらい、明白なことに用いていきます。
それぞれの意味を覚えておきましょう。