「実施中」と「開催中」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「実施中」と「開催中」の違い生活・教育

この記事では、「実施中」「開催中」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「実施中」と「開催中」の違い

「実施」には、法律、イベント、計画、制度などを実際に行うという意味があります。

「実施中」とは、まさにそれらをやっていることです。

「開催」には、集会や催し物を始めて行うことという意味があります。

「開催中」とは、まさにそれらをやっていることです。

どちらの言葉にも、何かをやっているという意味が含まれていますが、何をやっているのかが異なります。

「実施中」がやっていることとは、イベントや計画などです。

法律や制度などを行うことも「実施」ですが、「実施中」とはいいません。

「開催中」がやっていることとは、集会や催し物です。

「催し物」とは、人を集めて行う会や芸などのことで、イベントともいいます。


「実施中」と「開催中」の使い方の違い

計画やイベントなどを、まさにやっていることについて「開催中」を使用します。

集会や催し物を、まさにやっていることについて「開催中」を使用します。

「実施中」が指すイベント・催し物と、「開催中」が指すイベント・催し物はやや違います。

飲食店で、10%増量、割引などのイベントが行われることがあり、これらのイベントは「実施中」とも「開催中」ともいいます。

博物館では、定期的に企画展示が行われています。

これは催し物ですが、「実施中」とはいわず「開催中」ということが一般的です。

イベントには個人の誕生日会も含まれますが、個人の誕生日会については、どちらの言葉も使用しません。


「実施中」と「開催中」の英語表記の違い

「実施中」は英語で“in progress”と表現をします。

「開催中」は英語で“n session”と表現をします。

「実施中」の意味

「実施」には、法律、規則、制度、計画などを行うという意味があり、「中」には物事が進行している最中という意味があります。

つまり、「実施中」は計画などが進行している最中という意味になります。

法律や規則が進行している最中というのはおかしいので、計画やイベントなどを今やっていることという意味です。

コンビニに行くと、特定のお菓子を指定された個数購入すると、キーホルダーやクリアファイルなどのグッズをもらえるキャンペーンが行われていることがあります。

今まさにやっている状態です。

「実施」はキャンペーンを実際に行う意味があり、まさにやっていることなので「実施中」ということができます。

カードに入会すると、ポイントがもらえるキャンペーンもあります。

今まさにやっていることなので「実施中」です。

これからやる予定のことや、もう終わってしまったことについてはいいません。

やっている最中を意味する言葉です。

「実施中」の使い方

計画、イベント、キャンペーンなどを、今実際にやっている最中であることについて使用をします。

「実施」は幅広く使える言葉で、「実施中」も幅広く使える言葉です。

飲食店の割引キャンペーン、商品を購入するとサンプルをもらえるキャンペーン、ペナントレース、ライブ配信など、さまざまなことについて使用可能です。

しかし、博物館や美術館などで行われる展示会についてや、個人の誕生日会などについては、あまり使いません。

「実施中」を使った例文

・『割引キャンペーン実施中に早く買いにに行こう』
・『ポイントプレゼントキャンペーン実施中に入会する』
・『コラボ企画を実施中』
・『数量限定で実施中なのでなくなる前にお早めに』

「実施中」の類語

「施行中」が類語です。

「施行」には、政策や計画などを実行することという意味があり、「施行中」は実際に今やっているという意味があります。

「実施中」の対義語

やっている最中ではないという意味で「中止」です。

「開催中」の意味

「開催」には、集会や催し物を開いて行うという意味があります。

「中」には、物事が進行している最中という意味があるので、「開催中」は集会や催し物が進行している最中という意味になります。

ある商品を購入するとプレゼントをもらえる企画が、実際に行われていたとします。

今まさにやっていることなので「開催中」といいます。

テーマパークでは、期間限定でパレードが行われたり、キャラクターと触れ合えるイベントが行われたりしています。

これらを実際に今やっている最中のことについても意味します。

美術館では、常設展示の他に企画展示が行われることがあります。

企画展示は催し物ということができます。

催し物を今やっている最中のことも意味する言葉です。

催し物を実際に行うときには、まずは計画を立てますが、計画を立てている段階のことを指す言葉ではありません。

計画が実際に行動に移されて、催し物を開き行われていることをいいます。

また、催し物が終わってしまった後のことは意味していません。

「開催中」の使い方

集会や催し物が今まさに行われていることについて使用をします。

商品を購入するとプレゼントをもらえるキャンペーン、美術館や博物館などの企画展示、デパートの物産展、テーマパークのイベント、個展など、さまざまなことについて使用可能です。

これらは一定期間行われることが珍しくありません。

今やっていることについてで、計画の段階でまだやっていないことや、終わってしまったことについては使用しない言葉です。

また、個人の誕生日会についても使わないことが一般的です。

「開催中」を使った例文

・『期間限定で開催中です』
・『企画展示の開催中に美術館を訪れる』
・『大会開催中のため、周辺の道路が混雑していた』
・『生活を応援する企画を開催中です』

「開催中」の類語

「開催」の類語が「挙行」です。

儀式や行事などを執り行うという意味があります。

「挙行中」「開催中」の類語になるのですが、「挙行中」とはあまりいいません。

「開催中」の対義語

対義語はありません。

まとめ

何かをやっていることを意味する2つの言葉で、イベントが行われている意味ではほぼ同じです。

しかし、使われる場面にやや違いがあります。