「超える」と「越える」の違いとは?分かりやすく解釈

「超える」と「越える」の違い生活・教育

この記事では、「超える」「越える」の違いを分かりやすく説明していきます。

「超える」とは?

「超える」の主な意味は4つあります。

1つめは、ある基準、数、量を上回るです。

たとえば、ある身長の標準体重が40kgだったとします。

これが基準です。

これよりも上の数値になることが、この言葉が指すものにあたります。

ある身長の人が45kgや50kgであれば、基準よりも上であるといえます。

2つめは地位や段階などで順番を抜かして先になるです。

会社に入った順番から考えると、地位が高くなるのは先輩です。

先輩よりも先に後輩の地位が上がることが、この意味にあてはまるものです。

3つめは、他のものよりも能力や価値などが上であるのです。

スポーツをする能力が他の人よりも優っているといったことが、これにあてはまります。

たとえば、100m走の平均タイムが12秒だったとします。

ある人は100mを10秒台で走ることができます。

これは、他のものよりも能力が優っているといえます。

4つめは、ある考えにとらわれずに先に進む、ある範囲の外に出るです。

常識にこだわるのは、ある考えにとらわれているといえるでしょう。

常識では考えられないようなことを考えることが、この意味にあてはまります。


「超える」の使い方

ある範囲から出る、数量が上であるといった意味で使用されます。


「越える」とは?

「越える」の主な意味は2つあります。

ひとつは、物の上や境界などを過ぎて先に行くです。

高い山があったとします。

山の向こう側に行くには、山の上を通っていかなければなりません。

上を通って先に進むのです。

これを意味する言葉になります。

目の前に国境があります。

国境は、ある国とある国の境です。

ここを通りすぎることもこの言葉が意味するものになります。

もう一つの意味は、年月が過ぎるです。

一定の範囲の年月を通りすぎるといった意味になります。

たとえば、冬が終わって春になるといったことです。

冬という一定の範囲を過ぎて、春という別の一定の範囲になっています。

「越える」の使い方

物や境界の向こう側に行く、年月が過ぎるといった意味で使用をします。

「超える」と「越える」の違い

「こえる」と読みは同じですが、意味は異なります。

前者は数量が上である、基準よりも上であるといった意味です。

後者は物の上や境界を過ぎる、年月が過ぎるといった意味です。

「超える」の例文

・『限界を超える』
・『10万人を超える人たちが訪れた』
・『これまでの売れ行きを超えるヒット』
・『3万台を超える数が売れた』

「越える」の例文

・『厚い壁を乗り越える』
・『苦しいときを乗り越える』
・『山を越える』
・『高いハードルを越える』

まとめ

2つの言葉は読みは同じですが意味は異なり、一方は数量が上である、基準よりも上であること、もう一方は物などの上を過ぎる、年月が過ぎることを指しています。