「各自」と「各人」と「各々」の違いとは?分かりやすく解釈

「各自」と「各人」と「各々」の違い生活・教育

この記事では、「各自」「各人」「各々」の違いを分かりやすく説明していきます。

「各自」とは?

「各自(かくじ)」とは、「それぞれの人」を意味しています。

「各自」の表現は、「一人ではなく何人かの人がいる時のひとりひとりの人」を指し示しているのです。

また「各自」という言い回しには、「学校や会社(職場)といった同じ組織集団に所属している人たちにおけるそれぞれの人・各人」といった意味のニュアンスがあります。


「各自」の例文

・『明日の社会見学では各自弁当持参で昼食を取る予定になっていますが、現地の食堂も利用できます』
・『各自来季の営業目標の数字とその数字を出すための商材・方策を決めて、上司に報告するようにしてください』


「各人」とは?

「各人(かくじん)」とは、「複数の人がいる状況での個別の人」を指している言葉です。

「各人」という言い方は、「その場(集団)に複数の人たちがいる場合のひとりひとりの人・めいめいの人」を示唆しています。

「各人」の表現は、「それぞれの人が同じ組織(団体)や集団に属していないケース」においても使用できます。

その意味で、「各人」は使うことのできる用法の範囲が広めになっている言葉として理解することができるのです。

「各人」の例文

・『各人の家族との関係や収入額、生活状況に応じて、一ヶ月に自分自身で使えるお小遣いの金額は必然的に変わってきます』
・『各人の前向きなモチベーションとスキルアップがなければ、会社全体の売上目標を達成することはまず無理でしょう』

「各々」とは?

「各々(おのおの)」とは、「複数の人がいる状況におけるそれぞれの人」を意味しています。

また「各々」の言葉は、「個別の人を指すかしこまった言い方+形式的で硬い語感のある言い方」といった意味のニュアンスを持っています。

「各々」は、「人以外のそれぞれのもの」の意味もあります。

そのため、「めいめい」を指す「各々」は、日常的な話し言葉(口語)で使われる頻度が低くなっていて、「かしこまった式典の挨拶・ビジネスシーン・会社のパブリックな発表」で使われやすい言葉になります。

「各々」の例文

・『生徒各々が自分の能力と適性に合った努力を続けていくことによって、それぞれの夢に近づいていくことができます』
・『各々の価値観を尊重することによって、社会全体の健全なダイバーシティーが維持されやすくなるのです』

「各自」と「各人」と「各々」の違い

「各自」「各人」「各々」の違いを分かりやすく説明します。

「各自」「各人」「ひとりひとりの人」を意味していますが、「各々」はそれ以外にも「一つずつの対象・物」も意味することがある違いがあります。

「各自」「同じ集団組織に属している人たち」のニュアンスを持っていますが、「各人」「特定の集団組織とは関係なく、一人ずつの人」を幅広く示唆している違いも挙げられます。

また「各々」「各々・各々方(おのおのがた)」で聞き手に呼びかける「人称代名詞」の用法がありますが、「各自・各人」にはその用法はありません。

まとめ

この記事では、「各自」「各人」「各々」の意味の違いを分かりやすく説明しましたがいかがでしたか?「各自」「各人」「各々」の意味の違いについて詳しく知りたい場合は、この記事の内容をチェックしてみてください。