この記事では、「赤恥」と「青恥」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
赤恥と青恥の違い
「赤恥」「青恥」という言葉を知っていますか。
ふたつとも「恥」という漢字を使っているのは同じですが、意味は違います。
「赤恥」は、「人前で受ける、赤面してしまうほどの大きな恥」という意味です。
これに対し「青恥」は、「赤面してしまうほどではない恥」のことを指します。
実は「青恥」は、昔放送していた「クイズ赤恥青恥」というテレビ番組が作った言葉です。
知らなければとても恥ずかしい常識を「赤恥」、知らなくても仕方のない常識を「青恥」として、クイズを出題していました。
赤恥と青恥の使い方の違い
「赤恥」は、人前で大きな恥をかいてしまったときに使います。
人前でなにか失敗してしまい、それが原因でとても恥ずかしい思いをしたときに、「赤恥をかいた」と使います。
「青恥」も「赤恥」と同じように、「青恥をかく」という言い方をします。
しかし、とても恥ずかしい、というニュアンスではなく、少しだけ恥ずかしかった、というときに使う言葉です。
「赤恥」と違って、「青恥」は俗語です。
正式な言葉ではないので、文書などでは使用を控えるのが無難です。
赤恥の意味
「赤恥」は「誰かの前で受ける、顔が真っ赤になるほどの大きな恥」という意味です。
「赤恥」の「赤」には赤面する様子を表しています。
赤恥の使い方
「赤恥」は、ひどく恥ずかしい思いを人前でしたときに使います。
恥をかく、と同じように、「赤恥をかく」と使います。
「赤恥」は「あかはじ」と読みますが、「赤恥」の「赤」と「恥」の間に促音の「っ」を入れて、「赤っ恥」と書くこともあります。
この場合、「あかっぱじ」と読みます。
「赤恥」を強調した言い方です。
赤恥を使った例文
・『みんなの前で先生をお母さんと呼んでしまい、赤恥をかいた』
・『この人は以前朝礼のときに私を名指しで叱ってきて、私に赤恥をかかせたので苦手である』
・『お弁当を忘れてみんなの前で赤恥をかいた私を、お姉さんは慰めてくれました』
・『子どもだって赤恥をかくのは嫌だ』
・『赤っ恥をかくことも、時にはいい経験となるでしょう』
赤恥の類語
「赤恥」にはどんな類語があるでしょうか。
「赤恥」は「人前で恥ずかしい思いを受ける」という意味なので、「名誉が傷付く」という意味の、「屈辱」や「恥辱」などが類語だと考えられます。
「人前で受ける恥」という意味では、「辱め」という言葉も類語と考えてよいでしょう。
赤恥の対義語
「赤恥」の対義語は「誉れ」です。
「誉れ」とは、「よい評判を受けること」や、「誇れる事柄」という意味です。
「赤恥」が「人前で羞恥させられること」なので、「人からよい評価を受けること」である「誉れ」は、「赤恥」の対義語だと考えられます。
青恥の意味
「青恥」は「クイズ赤恥青恥(あかっぱじあおっぱじ)」という番組で作られた俗語です。
テレビ東京系列などで、1995年から2003年まで放送されていました。
この番組では「赤恥」を「知らなければ顔が真っ赤になってしまうくらいの常識」と定義づけていました。
これに対して「青恥」は、「知らなくても仕方ない程度の常識」という意味です。
青恥の使い方
「青恥」は、知らなくても仕方のない、あまり知られていない常識を知らなかったときに使います。
つまり知識不足を恥じるときです。
「恥をかく」や「赤恥をかく」と同じように、「青恥をかく」と使えばよいでしょう。
知識不足を恥じるとき以外に、「顔が真っ青になるくらいの恥」という意味で、「青恥」という言葉を使う場合もあります。
青恥を使った例文
・『江戸しぐさを知らずに青恥をかいてしまいました』
・『そんなに恥ずかしがることはないよ、それは赤恥ではなく青恥だよ』
・『一生懸命勉強すれば、青恥をかくことは避けられます』
・『赤恥でも青恥でもとにかく恥をかくのは嫌だ』
・『彼は真っ青になり、『自分は青恥をかいてしまった』と呟いた』
青恥の類語
「青恥」にはどのような類語があるでしょうか。
「青恥」は、「赤恥ほどではないが、知らなかったときに恥ずかしい」という意味があります。
もともとクイズ番組で作られた言葉なので、類語を探すのは難しいのですが、「少し恥ずかしい心地がする」という意味の「小恥ずかしい」が類語であるかもしれません。
「小」という字が「恥」のニュアンスをやわらげているため、「知らなくてほんの少し恥ずかしい」というときに使えます。
青恥の対義語
「青恥」の対義語にはどんなものがあるでしょうか。
「青恥」という言葉はテレビ番組によって作られました。
「クイズ赤恥青恥」では、「知らないと恥ずかしい恥」が「赤恥」、「知らなくても恥ずかしくない恥」を「青恥」と定義づけたので、語源にのっとれば、「赤恥」が対義語だと考えられます。
まとめ
「赤恥」と「青恥」の違いについてまとめました。
「赤恥」は「人前で受ける大きな恥」という意味です。
「青恥」はテレビ番組によって作られた俗語で、「知らなくても仕方のない、ちょっとした恥」という意味です。
「赤恥」と違い「青恥」は俗語なので、使用する場面は気を付けましょう。