本記事では、「正一位」と「従一位」の相違点を分かりやすく解説していきます。
「正一位」とは?
正一位は、しょういちいという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を目にすれば理解出来る事でしょうが、位階を上下に分けた内で、上の階級の呼称といった意味の正の漢字に、最高位の位階といった意味がある一位の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ正一位は、位階及び神階の1つで、最高位の位を表す言葉です。
「正一位」の言葉の使い方
正一位は、最高位の位階や神位といった意味合いで使用されている言葉となっています。
関白や太政大臣、征夷大将軍として、特別に功をなした人物に対し与えられる最高位です。
他にも明治以前までは、特に神位が高いとされた神社に対しても、この正一位が叙されていました。
「従一位」とは?
従一位は、じゅいちいと読む言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、主たる官位に次ぐといった意味を持っている従の文字に、第一の地位といった意味を有する一位の漢字を加える事で、誕生した言葉となっています。
以上の事から従一位は、日本の位階や神階の1種であり、正一位の下に位置する位です。
「従一位」の言葉の使い方
従一位は、日本に存在している位階の1つを示す言葉として、用いられています。
現在では生前に大きな功績があった人物に対し、死没後にその功績を称えて、従一位に叙されるという風にこの言葉が使用されていたりするのです。
「正一位」と「従一位」の違い
正一位と従一位の文字表記を比べると、最初の漢字が正か従かという違いしかない事に気付く事が出来ます。
しかもどちらも、位階や神階を表す言葉である点がややこしいです。
ただし正一位は、諸王や人臣における最高位である位階や神位を表します。
一方の従一位は、正一位の一つ下に位置する位階や神位を示すのです。
まとめ
2つの言葉は、最初に正の漢字が付くか、従の漢字が付くかの違いしかありません。
しかも共に、神階や位階を示す言葉であるので混同し易いです。
もっとも正一位は、諸王や諸臣に与えられる最高位の位階や、神社に与えられる最高位の神階に使われる言葉となっています。
対する従一位は、正一位の一つ下である、位階や神階を示す際に用いられるのです。