この記事では、「下品」と「品がない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「下品」と「品がない」の違い
「下品」と「品がない」の違いについて紹介します。
「下品」と「品がない」の使い方の違い
「下品」は「人に備わっている品格や優雅な雰囲気などが悪い様子」に使われます。
品が悪いどころか、人が不快に感じる程であることを表します。
「品がない」は「人に備わっている品格は優雅な雰囲気が感じられない様子」に使われます。
良い雰囲気が全くせずに粗野に見えることを表します。
「下品」と「品がない」の英語表記の違い
「下品」は、英語では幾つかの表現があります。
1つ目は「dirty」で、こちらは下ネタや汚い話に使われます。
“You must not tell a dirty joke at office.”
(職場で下品なジョークは慎みなさい)
2つ目は「vulgar」で、こちらは下ネタに使われます。
“Please don’t make vulgr jokes to me.”
(お願いですから私に下品なジョークを言わないで下さい)
3つ目は「rude」で、こちらは「乱暴な」「失礼な」という意味で、人を不快にさせることに使われます。
“I don’t like your rude joke.”
(私はあなたの下品なジョークが嫌いです)
「品がない」は、英語で「no class」とい表現が使われます。
「class」は「品がある」という意味ですので、「no class」で「品がない」になります。
“He has no class.”
(彼は品がない)
「下品」の意味
「下品」は「げひん」と読み、以下の2つの意味があります。
1つ目は「品格や品性が劣り、卑しいこと」という意味です。
会話で人に対して「下品」と言う場合はこちらの意味になります。
程度の低いことが好きで、人前では慎むべきとされている話を口にしたり、控えるべきことをやる様な人のことを言います。
2つ目は「品質が劣った物」という意味で、外見や雰囲気などから「程度が低く不快に感じる物」のことを言います。
「下品」は、人に備わっている好ましい様子や品格などが「悪い状態」を表す言葉です。
「下品」の使い方
「下品」は、「品格や品性が劣っていて、卑しく不快な様子」に使われます。
人や物に使われ、人に対して使われる場合は見た目だけではなく内面も表す言葉です。
見た目では服装がだらしないだけではなく露出が多く人を刺激したり、その場の雰囲気を悪くする様な格好をしている人のことを言います。
また、会話の内容に下ネタが多かったり、食事の食べ方が汚い、言葉遣いが悪いなどの言動に対しても使われます。
「下品」を使った例文
・『彼は酒に酔うと一気に下品になる』
・『彼は接待の場で下品な話題をして降格されてしまった』
・『そのサイトは下品な画像ばかりで呆れた』
・『音を立てて物を食べるのは下品で嫌われる』
・『下品な笑い方をするおじさんは最低だ』
「下品」の類語
・「低俗(ていぞく)」
程度が低くて趣味が悪いことです。
・「猥雑(わいざつ)」
みだらで程度が低いことです。
「下品」の対義語
・「上品(じょうひん)」
洗練されていて、品格があると感じさせる様子のことです。
「品がない」の意味
「品がない」は「ひんがない」と読みます。
意味は、「人格やふるまいが洗練されておらず、好ましくない様子」です。
「品」は「品位、品格、品質」など、その人や物に備わっている性質のことです。
この「品」が「ない」と打ち消されている為に、「本来備わっている品位や品格がない」、つまり「粗雑で好ましくない」になるのです。
「品がない」は、一つの動作に対して使われるのではなく、その人や物が表すもの全体に対するイメージを表す言葉です。
「下品」より程度は軽く、人によっては許容範囲のこともあるのです。
「品がない」の使い方
「品がない」は、人や物などが洗練されていない様子に使われます。
人の場合は服装や言動だけではなく、マナーがない人にも使われることがあります。
また、芸術作品や建造物、映像や画像、小説などに対しても使われることがあります。
ただし、「下品」とは違い「品がない」はかなり抽象的な言葉で、人により判断が違ってきます。
ある人は「品がない」と言っても、ある人は「斬新で面白い」と言うこともあるのです。
「品がない」を使った例文
・『この通りは飲み屋ばかりで品がない』
・『我が家は団地住まいなので品がなくて当たり前だ』
・『なんとも品がない絵を描く画家だ』
・『あの人は品がないので付き合いたくない』
・『いきなりお金の話なんて品がない人だ』
「品がない」の類語
・「がさつ」
性格が粗雑で、細かい点まで気配りができない様子のことです。
「田舎者(いなかもの)」 不作法であか抜けない人を見下して言う言葉です。
「品がない」の対義語
・「品がある(ひんがある)」
人や物の雰囲気やたたずまい、言動などが、優雅で洗練されていると感じることです。
まとめ
今回は「下品」と「品がない」について紹介しました。
「下品」は「品性が悪い」、「品がない」は「品性を感じられない」と覚えておきましょう。