似たような字面である“minimal”と“minimum”ですが、違いや使い分けはあるのでしょうか?
この記事では、“minimal”と“minimum”の違いを分かりやすく説明していきます。
“minimal”とは?
“minimal”とは、「最小の」や「最小限度の」などを指す形容詞の英単語です。
“minimal”の使い方
“minimal”は「最小の」や「最小限の」、「できるだけ少ない」など「必要最低限の」というニュアンスを含めて使われます。
“minimum”とは?
“minimum”とは、形容詞では「最小の」や「最小限の」、「最低限の」を指し、名詞では「最小」や「最小限度」、「最低限」などの意味を指す英単語です。
外来語の「ミニマム」は、この“minimum”の発音をカタカナに直したものであり、今でも比較的見聞きすることの多い外来語です。
ちなみに、“minimum”自体は「最も小さい」という意味を指すラテン語に由来しています。
“minimum”の使い方
“minimum”は単純に数的、量的な「最小」や「最低」というニュアンスを含めて使われています。
また、「(法律や契約など)定められたルール内における最小」というニュアンスも持っています。
“minimal”と“minimum”の違い
“minimal”と“minimum”はいずれも「最小の」や「最低の」などを指す英単語ですが、含まれているニュアンスに細かな違いがあります。
“minimal”が指す「最小」は「必要最低限の」や「できるだけ少ない」というニュアンスが含まれており、“as little as possible”や“as small as possible”と同様の意味を表していると言えます。
対して、“minimum”が指す「最小」とは、単純に「数量的な最小」や「定められたルール内における最小」というニュアンスが含まれています。
具体的な例を見ていきましょう。
「最低賃金」を表す場合、ここでの「最低」とは法律(=ルール)によって定められた「最低」を指すので、“minimum wage”(最低賃金)となります。
身体の機能を正常に維持するために必要なカロリーや塩分などの「最低量」を表す場合、ここでの「最低」とは「(身体の機能を正常に維持するのに)必要最低限な量」を指すので、“minimal amount”(最小量)となります。
「飲酒可能な最低年齢」を表す場合、ここでの「最低」とは法律によって定められた「最低」を指すので、“minimum age”(最低年齢)になります。
他に、文法的な違いとしては、“minimal”が形容詞であるのに対し、“minimmum”は形容詞と名詞2つの用法がある点です。
“minimal”の例文
・“Please take the baggage only minimal quantity.”(荷物の量は必要最低限にしてください)
“minimum”の例文
・“The company’s damage was minimum.”(その企業の損害は最小で済んだ)
まとめ
“minimal”は「最小の」を意味する形容詞であり、“minimum”は「最小の」を意味する形容詞、及び名詞です。
どちらも主に「最小」を表す英単語ですが、“minimal”は「必要最最低限の最小」、対して“minimum”は「数量的な最小」や「定められたルール内における最小」を指し、ニュアンスに微妙な違いがありました。