「残り」と「余り」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「残り」と「余り」の違い生活・教育

この記事では、「残り」「余り」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「残り」と「余り」の違い

「残り」とは、使ったり取り去ったりした後、なくならないであることです。

「余り」には、名詞、形容動詞、接尾語、副詞など、いくつかの使い方がありますが、ここでは名詞としての意味を解説します。

名詞の「余り」には、3つの意味があります。

1つめは、多すぎたり、使い切れなかったりして、残ったものです。

2つめは、割り算をして割り切れないずに残る数です。

3つめは、感動のあまりにといったような、程度がはなはだしくて生じた結果という意味です。

「余り」の多すぎたり、使い切れなかったりして残ったものという意味と、「残り」の意味は似ていますが、ニュアンスが違います。

「残り」は、なくならないであるという意味合いを持つ言葉です。

一方、「余り」は程度を超えて何かがある意味合いを持っています。

家族に食事を用意することで考えてみます。

この家は4人家族です。

4人家族なので、4人分を作れば十分ですが、6人分を作りました。

基準よりも多く作ったため、すべてはなくなりませんでした。

6人分のうち、1人分がまだある状態だとします。

この1人分は「余り」になります。

ある基準の程度を超えて存在していること、本来必要な量よりも多くて残っていることは「余り」になります。

4人家族で4人分を用意し、それでもまだ料理がなくならない状態であれば、「残り」になります。

「残り」は、なくならないでまだあることを意味しています。


「残り」と「余り」の使い方の違い

使ったり、取り去ったりした後に、まだなくならずにあることについて「残り」を使用します。

ある基準よりも多くて、使ったり、始末をした後にも、まだあることについて「余り」を使用します。

また、「余り」には割り算をして残った数の意味もあり、この意味では「10割る3は3余り1」のような使い方をします。

「残り」は似たような使い方をしますが、割り算のことではなく、引き算のことで使うことが多く、「10から8を引くと残りは2」のような使い方をします。


「残り」と「余り」の英語表記の違い

「残り」は英語で“remainder”“remnant”と表現をします。

食事の残りの意味では、“leftovers”になります。

「余り」は英語で“rest”“remnants”“remainder”と表現をします。

「残り」の意味

「残り」とは、使ったり、取り去ったりした後に、まだなくならないであることです。

サッカーの試合は、前半後半それぞれ45分ずつあり、トータルで90分あります。

前半の試合で30分経過すると、まだなくなっていない時間は15分です。

30分は使った時間、使っていなくてなくなっていない時間は15分になります。

このなくなっていないものを「残り」といいます。

「残り」には、必要よりも多くてという意味は含まれていません。

たとえば、4人家族なのに6人分の料理を作ったら、必要よりも多くなります。

必要よりも多かったためになくならかったことを「残り」というのではありません。

4人家族で4人分作り、必要よりも多くない状態だけれども、家族が食べてそれでもまだなくなっていない分が「残り」になります。

「残り」の使い方

何かに用いたり、取り去ったりしても、なくならないであるもののことを指して使用します。

使ったり、取り去ったりした方の分ではなく、なくなっていない方のことです。

仕事のことで考えてみます。

与えられた仕事が10あったとします。

そのうち、今日できたのは8です。

10から8を引くと2がまだなくなっていないことになります。

この2の部分を指して「残り」といいます。

「残り」を使った例文

・『残り時間を気にする』
・『残りは明日にとっておこう』
・『いつまでも記憶に残り続けるだろう』
・『残り1週間を切った』

「残り」の類語

「残余」が類語です。

「残り」の対義語

「不足」が対義語です。

足りないことです。

「余り」の意味

「余り」は、名詞、形容動詞、副詞、接尾語の使い方がありますが、名詞の意味を解説します。

名詞の「余り」には、3つの意味があります。

1つめは、用いたり始末をした後にまだなくならないであることです。

基準を超えて残っているという意味を含んでいます。

布を購入してスカートを作ろうとしました。

スカートを作るために、型を取って、布を切ります。

それでも、まだ布がなくならずにありました。

必要な量よりも多くてまだあるということです。

「余り」はある基準を超えてまだあることという意味になります。

2つめは、割り算で割り切れなかった数のことです。

9割る2は、4と割り切れなかった1になります。

1の部分が「余り」です。

3つめの意味は、程度が普通の度合いを超えていて、それによって引き起こされた結果のことです。

「うれしさの余り涙がでる」のような表現をし、この場合はうれしいという感情が普通よりも度合を超えていて、それによって涙がでるという結果が引き起こされた意味になります。

「余り」の使い方

ある基準よりも多くて、使ったり始末した後にも、まだなくならないであることについて使用をします。

今て元に1万円があります。

ある商品が欲しくて、その商品は8千円です。

必要なお金は8千円になります。

欲しい商品を購入するためには、8千円あればいいのです。

必要な量を満たすためには8千円あれば十分で、必要よりも多い分の2千円は「余り」になります。

必要を満たしてまだなくならないものを指して「余り」を使用します。

「余り」を使った例文

・『余りのサラダを冷蔵庫に入れておく』
・『余りが出ないように考えて料理を作る』
・『余りのマッシュポテトをアレンジする』
・『余りは出なかった』

「余り」の類語

「余剰」が類語です。

「余り」の対義語

「不足」が対義語です。

まとめ

なくならないであることを意味する2つの言葉ですが、ニュアンスが異なります。

「残り」はなくならないであること、「余り」は必要を満たしてもまだなくならないであることです。