「真夏」と「盛夏」と「盛暑」
どれも同じような言葉に感じますが、違いはあるのでしょうか?
この記事では、「真夏」と「盛夏」と「盛暑」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「真夏(まなつ)」の意味とは?
「真夏」とは、「夏のさかり」を意味する言葉です。
夏における暑さがピークに達する時期を指して、日常会話をはじめ、様々な場面で使用されています。
気温で言うと
「1日の最高気温が摂氏25度以上の日」を「夏日(なつび)」と言います。
「1日の最高気温が摂氏30度以上の日」を「真夏日(まなつび)」と言います。
また、近年では最高気温が摂氏35度を超える日が多くなったことから、2007年4月1日に気象庁により、「1日の最高気温が摂氏35度以上の日」を「猛暑日(もうしょび)」としました。
「真夏」を使った例文
・『真夏の日差しに照らされて、クラクラしそうだ』
・『真夏にもかかわらず、あの人は背広を着ている』
・『真夏の昼下がりは特に暑さが厳しい』
「盛夏(せいか)」の意味とは?
「盛夏」とは、「夏のさかり」や「夏の最も暑い時期」を意味する言葉です。
「真夏」と同義語ですが、「真夏」がカジュアルな表現に対して、「盛夏」はやや堅い表現になります。
おもに手紙などを書く際に時候(じこう)の挨拶として用いられます。
時候の挨拶とは、その時の季節などに応じた手紙の書き出しに添える文章で、「盛夏」はおもに梅雨明けから立秋までの期間の時候の挨拶に使われています。
「盛夏」を使った例文
・(時候の挨拶として)『拝啓 盛夏の候 貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます』
・(時候の挨拶として)『拝啓 盛夏の候 貴社におかれましては、ますますご活躍のことと存じます』
・『最近の暑さを見ると、盛夏を迎えたのを実感する』
「盛暑(せいしょ)」の意味とは?
「盛暑」とは、「夏の暑いさかり」を意味する言葉です。
「盛暑」も先述した「真夏」や「盛夏」と同じく、夏の暑さがピークに達する時期を指して用いられます。
「盛夏」のようにやや堅い表現であり、日常会話で使用されることはほとんどなく、おもに7月上旬から8月上旬までの期間の時候の挨拶として用いられます。
6. 「盛暑」を使った例文・(時候の挨拶として)『拝啓 盛暑の候 貴社におかれましては、ますますご健勝のことと存じます』
・(時候の挨拶として)『拝啓 盛暑の折 皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます』
・『盛暑の時期に差し掛かったので、体調管理に気をつけないといけない』
まとめ
・「真夏」とは、「夏のさかり」を意味する言葉です。
・「盛夏」とは、「夏のさかり」や「夏の最も暑い時期」を意味する言葉です。
・「盛暑」とは、「夏の暑いさかり」を意味する言葉です。
いずれも夏の暑さがピークに達する時期を表す言葉ですが、「真夏」が日常会話でも使用されているのに対し、「盛夏」と「盛暑」はやや堅い表現になり、おもに手紙を書くときの時候の挨拶などに用いられます。