「側近」と「従者」と「侍従」の違いとは?分かりやすく解釈

「側近」と「従者」と「侍従」の違い生活・教育

「側近」「従者」「侍従」という3つの言葉は、ある一定の役割やその役割を果たす人について表す言葉です。

同じような意味合いではあるものの、それぞれに異なる部分もあり、この記事では「側近」「従者」「侍従」の違いを分かりやすく説明していきます。

「側近」とは?

「側近」「そっきん」という読みで、貴人や権力を持つ人たちのそばでお世話をしたり、近くにいて指示を受けたりして使えること、そういった役割を果たす人のことを意味しています。

日本で言えば、首相や県知事、市長、町長など、国や地域を納めている人や企業を仕切っている社長などの一番そばで仕えている人のことを指します。

秘書がその立場にあるとも言えます。


「側近」の例文

・『側近たちは少子化問題について首相がどんな対策を考えているのかを気にしています』
・『今回の騒動の犯人は自分の側近の中にいるのではないかと考えている』


「従者」とは?

「従者」「じゅうしゃ」「ずさ」という読みで、主人に付き従う人、または共にする人という意味があります。

「付き従う」という言葉があるように、距離が離れてしまうと「従者」には当てはまらなくなります。

「従者」の例文

・『彼はあの人の忠実な従者です』
・『彼女の後ろには2人の従者が歩いている』

「侍従」とは?

「侍従」「じじゅう」という読みで、高貴な立場にある人のそばに仕えて身の回りのお世話をすること、またはその人に従い使える人のことを指しています。

主に天皇に仕えることを役目としている人のことを「侍従」と呼ぶことが多く、宮内庁という首相の元で皇族関係の仕事を行っている人たちのことを言います。

「侍従」の例文

・『天皇陛下がお出かけの際には必ず侍従がそばに仕えている』
・『皇族の施設管理は侍従の仕事の1つです』

「側近」と「従者」と「侍従」の違い

3つの言葉の大きな違いは距離感にあります。

「側近」「侍従」「近い」という意味合いは自分の仕えている主との人間関係の近さを意味しています。

「側近」は主との信頼関係が強い「主の右腕」「有能の秘書官」といった役割の人のことを指します。

「侍従」「側近」と同じく主との信頼関係が強い人のことを指し、主に身の回りのお世話や日常的な雑用をこなす役割を果たしています。

2つの言葉に対して「従者」は距離の近さを表しており、主のそばで身を守ることを役割としている人のことを言います。

そのため、主のそばを離れて行動している人のことは身を守る役割があったとしても「従者」とは言いませんので注意が必要です。

「側近」「侍従」は人間関係の近さがポイントなので、一時的に距離が離れていても問題ありません。

まとめ

ここでは「側近」「従者」「侍従」という3つの言葉は、どの言葉もある一定の主に仕えることを仕事にしている人を指す言葉です。

それぞれにちょっとした意味合いのお違いや仕える相手の違いがあり、場面によって使い分ける必要があります。

今回説明した意味や違いを参考に、必要な場面を見極め正しく活用していきましょう。