この記事では、「育てる」と「育む」の違いを分かりやすく説明していきます。
「育てる」とは?
「育てる」には4つの意味があります。
1つめは、手間をかけて面倒を見て成長させるです。
親が子に行うものがこれにあてはまります。
親は子どもに毎日食事を与えたり、寝かしつけたりなど世話をしていることでしょう。
そうして子どもは次第に成長していきます。
植物に対する行為も意味します。
苗に水を与える、雑草を取り除くなどの行為をして成長させることをいいます。
2つめの意味は、能力などが伸びるように指導をする、教えたり、手をかけたりして、一人前になるようにまでさせるです。
スポーツの選手は、いきなりプロになったわけではなく、プロになるまでにはコーチや監督などから教えられています。
その人自身の努力もありますが、コーチなどが手をかけたからこそ選手になることができました。
このときのコーチなどの行為が、この言葉が意味するものです。
3つめは、はじめは小さな組織や団体だったものを発展させる、考えや気持ちなどが伸びていくように力を注ぐです。
はじめは地域だけで行っていた事業を、手をかけることで全国展開にするなどをいいます。
4つめの意味は、てなずけるです。
「育てる」の使い方
成長させる、一人前にするなどの意味で用いられています。
人間、植物、動物、団体など、さまざまな事柄に使用できます。
「育む」とは?
「育む」には3つの意味があります。
1つめは、親鳥がひなを羽で包んで成長させるです。
ひなは親鳥の力がなければ成長することができません。
成長させるために親鳥は優しく手をかけます。
このときの行為を指します。
2つめは、食物や住む場所を与えて成長させるです。
人間の行為だけでなく、「自然に育まれた水」など自然のことも指します。
3つめは大事に守って物事の勢いを盛んにするです。
恋人同士の気持ちでこのようなことがあります。
2人の愛を大切にして、勢いを増していくのです。
「育む」の使い方
親鳥がひなを羽で包むような、大切にして成長させることを指して使用をします。
「育てる」と「育む」の違い
「育」という漢字を使用している点が同じですが、2つの言葉の意味はやや異なります。
前者は、人間、動物、植物など幅広く用いられています。
そういったものに手をかけて成長させることを意味します。
後者は、大切にして成長させる意味があります。
「大切に」という意味が含まれている点が前者とは異なります。
「育てる」の例文
・『ヒマワリを育てる』
・『犬を育てるゲーム』
・『時間をかけて育てる』
・『跡継ぎを育てる』
「育む」の例文
・『夢を育む』
・『2人の愛を育む』
・『自分で考える力を育む』
・『次の世代を育む』
まとめ
2つの言葉は使用している漢字が同じですが意味は異なり、一方は手をかけて成長させること、もう一方や大切に優しくして成長させることを意味しています。