「散骨」と「樹木葬」の違いとは?分かりやすく解釈

「散骨」と「樹木葬」の違い生活・教育

この記事では、「散骨」「樹木葬」の違いを分かりやすく説明していきます。

「散骨」とは?

「散骨」は(さんこつ)と読みます。

「撒骨」と書く場合もあります。

これは埋葬方法のひとつです。

遺体を火葬した後に遺骨を粉上に砕いて、空中や山林もしくは海中に撒くという埋葬方法を表します。

そのために、遺骨はお墓に埋葬されることはありません。

現在は核家族化が進みお墓を守ってくれる人がいない、身寄りがいない、また自然回帰の思いからこの「散骨」を希望する人が増えています。

日本では墓地、埋葬等に関する法律があり、墓地以外に遺体を埋葬するのは禁じられています。

散骨については法律で禁止されていませんが、自治体の条例で禁止されている場合もあります。

もし故人所有の山林での散骨であるなら、その山林の所有者の許可をとります。

また規制がない場所であっても、来客が多いビーチやハイキングコースなどで散骨することは、故人にとっても行楽に来る人にとってもよろこばしいことではありません。

また遺骨を撒く時には、骨だとわからないように細かく砕きます。

骨とわかるものが多くの人の目につくのは好ましいことではありません。

場合によっては死体遺棄だと思われることもあります。

このように散骨するにあたっては、マナーに注意することが必要不可欠です。

また「自然葬」という言葉もありますが、「散骨」はこの「自然葬」のひとつの方法です。

英語では「scatter one´s ashes in/into/over」と表現できます。


「散骨」の使い方

「散骨」は、埋葬方法のひとつで遺骨を墓地などに埋葬せずに粉にして撒く時に使う言葉です。

「散骨にする」と表現します。

また「自然葬」とは言いますが、「散骨葬」とは言わずにただ「散骨」と使うのが一般的です。


「樹木葬」とは?

「樹木葬」は(じゅもくそう)と読みます。

埋葬方法のひとつで、墓石ではなくて木を墓標とすることを意味します。

樹木葬では骨壷も土にかえるような素材を選び、人工的なものを残さないという方法を選ぶのが一般的です。

また「樹木葬」は別の呼び方で、樹木墓地や樹林墓地を使い表現することもあり、「樹木墓地に埋葬した」「樹林墓地に埋葬した」「樹木葬」を意味します。

「樹木葬」「散骨」と同じように「自然葬」のひとつで、ペットの埋葬方法としてはかなり以前からポピュラーでした。

日本で初めて人間の樹木葬が取り行われたのは1999年のことで、歴史的にはそれほど古くありません。

残念ながら自分の愛する山で樹木葬にしてもらいたいと希望しても、そう簡単にはいきません。

「樹木葬」が可能な場所は墓地としての許可を得た所だけです。

例えば自分の家の庭で家族を樹木葬にしたいと思っても、その場所が墓地と認められなくては法律違反になります。

ちなみに英語で「樹木葬」「tree burial」と表現できます。

「樹木葬」の使い方

「樹木葬」は墓石を立てる代わりに樹木を墓標にすることを意味し「樹木葬」もしくは「樹木葬にする」と表現します。

「散骨」と「樹木葬」の違い

「散骨」「樹木葬」「自然葬」と呼ばれる埋葬方法のカテゴリーに属します。

「散骨」は墓地以外に遺骨を粉にして撒くのに対して、「樹木葬」は墓地内に遺骨を埋葬し墓石の代わりに樹木を墓標とします。

まとめ

近年は核家族化や身寄りがいない人や、自然を愛し自然回帰を希望する人が増えてきたことから「自然葬」が注目を集めるようになってきました。

お墓を維持することはコスト的にも大変なことから、今後ますます「散骨」「樹木葬」と言った自然葬は人気が出てくると予想できます。