この記事では、「考える」と「悩む」の違いを分かりやすく説明していきます。
「考える」と「悩む」の違い
「考える」と「悩む」の違いについて紹介します。
「考える」と「悩む」の使い方の違い
「考える」は「気になることや、問題となっていることに対して解決策を出そうとあれこれ思いを巡らすこと」に使われます。
自分で答えを出す為に、色々と想像することを言います。
「悩む」は「気になることや、問題となっていることで頭の中がいっぱいになり、どうして良いか分からなくなっていること」に使われます。
頭の中がネガティブな思想でいっぱいになり、苦しむことを言います。
「考える」と「悩む」の英語表記の違い
「考える」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「think」で、自分でそう感じていることを「思う」「考える」という意味で、最も手軽に使える単語です。
“I think it is effective to reduce the workload.”
(私はそれが作業の負担を減らすのに効果的だと考えます)
2つ目は「consider」で「熟考する」「考える」という意味です。
“I’m considering to get a certificate in accounting.”
(私は簿記の資格を取得しようと考えています)
「悩む」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「worry」で、「心配する」「気にする」「悩む」という意味です。
“I am worrying how to make money.”
(私はどうやってお金を稼ごうか悩んでいる)
2つ目は「concern」で「配慮する」「心配する」「悩む」という意味です。
“I am concerned about countermeasures against covid-19.”
(私はコロナへの感染対策について悩んでいる)
「考える」の意味
「考える」は「かんがえる」と読み、以下の5つの意味があります。
1つ目は「ものごとについて、知識や経験などを元に色々と想像して、結論を導き出すこと」という意味です。
問題を解決したり、自分の気持ちを整理する為に、自分の中で予測や想像して判断することを言います。
2つ目は「あるものごとについてあれこれと思いを巡らす」という意味で、自分に関係のあることに対して心の中で色々と思うことを言います。
3つ目は「工夫して作り出す」という意味で、創造する為にアイデアを出すことを言います。
4つ目は「問題を取り調べて事実を明らかにする」という意味ですが、日常こちらの意味で使われることはあまりありません。
5つ目は「占い鑑定する」という意味で、こちらも日常で使われることはありません。
上記に共通するのは「思いを巡らして答えを出す」という意味です。
「考える」の使い方
「考える」は、主に「ものごとについて想像して結論を導き出す」「あれこれと思いを巡らす」「工夫して作り出す」という意味で使われます。
「考える・考えた」「考えられる・考えられた」と使われたり、「考えて」と副詞として使われたり、「考え」と名詞として使われたりします。
「考える」は、気になることや問題に対して、答えを出す為にあれこれと想像する時に使われる表現です。
「考える」を使った例文
・『どうしたらミスが減るかを考える必要がある』
・『まさかそんな結末になるとは誰も考えなかったに違いない』
・『現在付き合っている女性とは将来結婚も考えている』
・『チームで仕事するならば周囲の状況をよく考えて行動するべきだ』
・『新商品を考える為にストレスを抱えるスタッフも多い』
「考える」の類語
・「思案する(しあんする)」
「あれこれと思惑をめぐらすこと、考えるのやや硬い表現」「心配する」という意味です。
「この先どうしたのものかと思案する」などと使われます。
・「頭を働かせる(あたまをはたらかせる)」「頭脳を活性化させてものごとをしっかり理解すること」という意味です。
「どうしたらもっと楽ができるかと頭を働かせていた」などと使われます。
「考える」の対義語
・「行動する(こうどうする)」
「実際に動いてものごとに当たること」という意味です。
「自由に行動するにしても最低限のルールを守るべきだ」などと使われます。
「悩む」の意味
「悩む」は「なやむ」と読み、主に以下の4つの意味があります。
1つ目は「決断ができない、解決方法が分らないなどで心を痛めること」という意味で、自分の内面で辛い思いをすることを言います。
2つ目は「あるものごとに対して対応方や処理が困難で困ること」という意味で、自分以外が原因の問題で苦しむことを言います。
3つ目は「病気や体調不良で苦しむこと」という意味で、長い間その症状を持っていて辛い様子を言います。
4つ目は「非難する」という意味ですが、古語であり日常で使われることはありません。
上記に共通するのは「答えが出ずに苦しむこと」という意味です。
「悩む」の使い方
「悩む」は、「困難なものごとがあり、決断ができなかたり解決方法が分からず苦しむこと」に使われます。
「悩む・悩んだ」「悩みを抱える・抱えた」と使われたり、「悩んで」と副詞として使われたり、「悩み」と名詞として使われたりします。
「悩む」は、解決方法が分からず、あれこれと思い巡らしても気持ちがスッキリとしない状態に使われる表現です。
「悩む」を使った例文
・『転職するべきかもう少し頑張ってみるべきか悩む』
・『随分前から上の階にいる子供が遊び回る騒音に悩まされている』
・『リストラをした後人材不足に悩む企業が増えた』
・『急に息苦しくなったりめまいがするパニック障害に悩まされている』
・『若いうちは人生で色々と悩んだ方が良い経験になる』
「悩む」の類語
・「苦慮する(くりょする)」
「あるものごとの事情や内容についてあれこれと考えて苦しむこ」という意味です。
「社員の不満をどの様に和らげるかで苦慮する」などと使われます。
・「考えあぐねる(かんがえあぐねる)」
「どのように判断したら良いか迷う」「考えがまとまらない」という意味です。
「どうしたら顧客に興味を持って貰えるか考えあぐねる」などと使われます。
「悩む」の対義語
・「悟る(さとる)」
「ものごとの真の意味を知る」「自分の人生や運命などについてはっきりと理解する」という意味です。
「自分に何を求められているのか悟った」などと使われます。
まとめ
今回は「考える」と「悩む」について紹介しました。
「考える」は「答えを出す為にあれこれ思いめぐらす」、「悩む」は「答えが出ずにあれこれ思いめぐらす」と覚えておきましょう。