同じような言葉である「柔術」と「柔道」ですが、2語はどんな関係にあたるのでしょうか?
この記事では、「柔術」と「柔道」の違いを分かりやすく説明していきます。
「柔術」とは?
「柔術」とは、日本の古武道に起源を持つ徒手武術のことです。
「柔術」は相手への攻撃よりも、相手の攻撃から身を護りつつ、相手を殺傷せずに抑え込むことに重点を置いているところが最大の特徴です。
この護身と相手の無力化を兼ね備えたポイントが注目され、海外の軍隊では、近接格闘術として「柔術」の一部の技が採用されています。
「柔道」とは?
「柔道」とは、先述した「柔術」から派生して生み出された武道のことです。
「柔道」は「柔道の父」や「日本の体育の父」とも称される「嘉納治五郎」が「柔術」と「精力善用」=「道」を独自に融合させて作り上げられました。
「柔術」から生まれた「柔道」は「ブラジリアン柔術」や「ヨーロピアン柔術(=JJIF柔術)」のような現代武道として更なる発展を遂げています。
「柔術」と「柔道」の違い
「柔術」と「柔道」の違いを、分かりやすく解説します。
「柔術」は「徒手武術」のことであり、対して「柔道」とは創始者「嘉納治五郎」によって「柔術」から生み出された「武道」です。
「柔道」には「柔術」の武術的要素に加え、「精力善用」=「道」をはじめとする精神的教養も包括されています。
術的違いやルール的な違いとしては、「柔術」では関節技や当身技が多いのに対して、「柔道」では関節技や当身技は禁止されています。
したがって、「柔術」は「柔道」よりも実用的な武術としての特徴を持っており、その分「柔道」は「柔術」よりも競技的な武術としての特徴を持っていると言えるでしょう。
まとめ
・「柔術」とは、日本の古武道に起源を持つ徒手武術のことです。
・「柔道」とは、創始者「嘉納治五郎」により「柔術」から生み出された武道のことです。