「技量」と「技術」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「技量」と「技術」の違い生活・教育

この記事では、「技量」「技術」の違いを分かりやすく説明していきます。

「技量」と「技術」の違い

「技量」「技術」の違いについて紹介します。


「技量」と「技術」の使い方の違い

「技量」は、「適切なやり方で、高いレベルに仕上げる能力のこと」に使われます。

同じやり方で、どこまで優れたことができるかという度合のことを言います。

「技術」は、「知識や経験を元に作り上げる方法のこと」に使われます。

何をどの様にすれば成功する、高いレベルに仕上がるなどのやり方のことを言います。


「技量」と「技術」の英語表記の違い

「技量」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「skill」で、「能力」「技量」という意味があり、「スキル」と日本語にもなっています。

基本的に「勉強したり練習したりして得た能力」に使われる言葉です。

“This position requires big skill and knowledge.”
(この役職は、起きな技量と知識が求められる)
2つ目は「ability」で、こちらも「能力」「技量」という意味があり、「アビリティ」と日本語にもなっています。

基本的に「生まれ付き持っている能力」に使われる言葉です。

“She has big ability with speaking foreign languages.”
(彼女は外国語を話す技量に長けている)
「技術」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「technique」で、「手法」「技術」という意味があり、「テクニック」と日本語にもなっています。

“Many people are coming Japan to learn techniques.”
(技術を学ぶ為に大勢の人達が日本を訪れています)
2つ目は「technology」で、「科学技術」という意味があり、「テクノロジー」と日本語にもなっています。

基本的に「機械やソフト」など理工系のものに使われる言葉です。

“She is looking for a job in technology.”
(彼女は技術系の仕事を探しています)

「技量」の意味

「技量」「ぎりょう」と読みます。

意味は、「あるものごとを取り扱う能力」です。

あるものごとに対して、自分の技や力を使ってどの様に仕上げられるかという能力のことを言います。

「技」「わざ」とも読み、「あるものごとを行うための一定の方法や手段」という意味、「量」「力や能力の大きさ」という意味、「技量」で、「あるものごとを取り扱う力や能力の大きさ」という意味になります。

「技量」はあくまでその人が持っている「能力の度合い」という意味であり、この言葉だけでは「優れている・劣っている」という意味はありません。

どの様な「技量」をどの位持っているかという説明が入って初めて比較できる様になります。

「技量」の使い方

「技量」「あるものごとを取り扱う能力の度合」に使われます。

「技量がある・ない」「技量が大きい・小さい」「技量を持っている」「技量が足りない」などと使われます。

下で紹介する「技術」を用いて、ものごとをどこまで高いレベルに仕上げられるかという、その人の身に付いている力に対して使われる表現です。

「技量」を使った例文

・『彼は役を演じることに関して素晴らしい技量を持っている』
・『彼女にこの仕事を任せるには技量が足りないと思う』
・『彼の技量を持ってすれば、経営を立て直すことも可能だろう』
・『彼はリーダーとしての技量が不足している』
・『彼女は大勢の前で語学力の技量を見せつけた』

「技量」の類語

「技能(ぎのう)」
「あることを行うために持っている技術的な能力」という意味です。

「転職の為にパソコンの技能検定を受けることにした」などと使われます。

「腕前(うでまえ)」
「ものごとを巧み成し遂げる能力や技」という意味です。

「彼の料理の腕前はプロ並みに素晴らしい」などと使われます。

「技量」の対義語

「技量」に対義語はありません。

「技術」の意味

「技術」「ぎじゅつ」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「ものごとを取り扱ったり、処理する際の方法や手段を踏まえていること」という意味です。

実際にどの様にすればどうなるということが理解できていて、それを踏まえてものごとを取り扱うことを言います。

2つ目は「科学的な研究成果を生かして実生活に役立たせる方法」という意味で、日常に生かされている科学的な方法のことを言います。

上記に共通するのは「基本がしっかりとしているやり方」という意味です。

「技」「細工する手並み」という意味、「術」「すべ」とも読み「やり方」という意味、「技術」「細工するやり方」という意味になります。

「技術」の使い方

「技術」は、「ものごとを処理する方法や手段を理解していること」「科学を実生活に役立てる方法」に使われます。

「技術がある・ない」「技術が高い・低い」「技術を用いる・用いた」などと使われます。

「技術」は、人が持っている知識や経験を組み合わせて考え出したやり方や方法であり、それをうまく使いこなす力が「技量」になります。

「技術」を使った例文

・『彼は3年間現地の工場で技術を磨いて戻ってきた』
・『彼女の演技は表現の技術が素晴らしく、人を惹きつけてやまない』
・『彼は職人の技術を学ぶ為に工房に弟子入りした』
・『このエステサロンは美肌効果を高める先端技術を導入している』
・『彼の運転技術はA級ライセンスが取れる程高いと思う』

「技術」の類語

「手法(しゅほう)」
「作品の内容が人に伝わり易い様に表現する方法」という意味です。

「この作品はシュールレアリズムの手法にのっとっている」などと使われます。

「技巧(ぎこう)」
「芸術作品や表現における技術的な工夫のこと」という意味です。

「技巧をこらした作品で、観ている人を飽きさせない」などと使われます。

「技術」の対義語

「技術」に対義語はありません。

まとめ

今回は「技量」「技術」について紹介しました。

「技量」「ものごとを取り扱う能力」「技術」「ものごとを処理する方法や手段」と覚えておきましょう。