どうなるのか、どうなったのかを考えるということは日常生活でよくあります。
しかしそのニュアンスは背景によってさまざま存在しています。
今回は正式な場でもよく使われる3つについてご紹介致します。
この記事では「推測」と「憶測」と「予測」の違いを分かりやすく説明していきます。
「推測」とは
この言葉の意味は『調査などで得られた情報や知識に基づき、物事の性質や状態、その成り行きなどの見当をつけること』を表しています。
ポイントは『得られた情報や知識に基づく』と『見当をつける』にあります。
『推』という漢字は手で押し出すという意味を持っています。
つまり『推し量る』という意味をもつ漢字です。
したがって『推測』とは入手した情報や事実などをベースにしてなぜ発生、なぜそのような結末になったのかを考えるという意味になっています。
「推測」の例文
・『言葉遣いやしぐさからおおよその年齢を推測することができた』
・『警察は交通事故の原因を推測した』
「憶測」とは
この単語は『根拠もなくいい加減に見当をつけること』を指す言葉です。
実は『臆測』が正式であり『憶測』は代用表記になっているのも面白いところです。
この言葉のポイントは『根拠もなくいい加減』という部分にあります。
例えば完全な主観や当てずっぽうで何かを断定するかの様なコメントをしたときに『憶測でものをいうな』と戒められることがありますが、これは『コメントの根拠を支えるものもない当て推量をするな』という意味になります。
「憶測」の例文
・『勝手な憶測で判断をすると後でとんでもない結果になる』
・『彼が新しく部長に就任するといわれているが、あくまでも憶測の域を出ない』
「予測」とは
この単語は『将来や未来がどのようななるのかを得られた情報などに基づいて見当をつけること』という意味を表しています。
ポイントは『将来や未来』にあります。
つまり現時点より未来のことに対して推し量るという意味になっている言葉なのです。
『予』という漢字そのものが、『あらかじめ』や『かねて』や『前もって』という意味を持っています。
『予言』という未来のことを予想していうことを表す表現でも使われていることからイメージをすることは比較的容易ではないでしょうか。
「予測」の例文
・『この試合の勝敗は全く予測ができない』
・『大規模な調査と綿密な計算により10年後の日本の人口を予測した』
「推測」と「憶測」と「予測」の違い
それぞれ『調査やデータに基づいて見当をつけること』、『勝手な見当をつけること』、『調査やデータに基づいて未来の見当をつけること』という区別をつけることができます。
『推測』と『予測』は調査やデータなどに裏付けられているある程度根拠のあるものですが、『憶測』はまったく裏付けがない当てずっぽうという線引きもできます。
まとめ
如何でしたでしょうか。
何かの『見当をつける』という言葉にもさまざまなニュアンスの違いがあることがお分かりいただけたと思います。
是非それぞれの言葉をしっかりと理解して使い分けられるようにしてみてください。