「根拠」と「証拠」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「根拠」と「証拠」の違い生活・教育

この記事では、「根拠」「証拠」の違いを分かりやすく説明していきます。

「根拠」と「証拠」の違い

「根拠」「証拠」の違いについて紹介します。


「根拠」と「証拠」の使い方の違い

「根拠」は、「ものごとがそうであると主張する理由となるもの」に使われます。

これがあるからこうだと、人が納得できる理由のことを言います。

「証拠」は、「事実を明らかにする為に示す品物や情報、画像や音声などのこと」に使われます。

誰もがはっきりとそうであると判断する為に提示されるもののことを言います。


「根拠」と「証拠」の英語表記の違い

「根拠」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「premise」「前提」「根拠」という意味です。

“Your opinion seems no premise at all.”
(あなたの主張には結局紺根拠が何もない)
2つ目は「ground」で、「地面」=「根拠」というニュアンスです。

「groundless」「根拠がない」という意味になります。

“This is totally groudless plan for success.”
(これは成功するという根拠が全くない計画だ)
「証拠」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「proof」で、議論の余地がない程「決定的な証拠」という意味です。

“This is the proof for his innocence.”
(これが彼の無実の証拠です)
2つ目は「evidence」で、結論付ける為の「証拠」という意味で、「エビデンス」と日本語にもなっています。

“Please submit any evidence to settle for traveling fee.”
(旅行代金を精算する為に何か証拠を提出して下さい)

「根拠」の意味

「根拠」「こんきょ」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「ものごとがそうであると主張する理由付けとなるもの」という意味で、人に対してそう判断するはっきりとした理由を述べることを言います。

2つ目は「ある行動をする為に大元となる場所」という意味で、「本拠地」とも呼ばれています。

「根」「ね」とも読み「ものごとが起きる元となるもの」という意味、「拠」「よりどころ」という意味、「根拠」「ものごとが起きるよりどころとなるもの」になります。

人に対して自分の意見を主張する時に、より相手が納得し易い様に付け加える説明を表す言葉です。

「根拠」の使い方

「根拠」は、主に「ものごとがそうであると主張する時にはっきりとした理由となるもの」に使われます。

「根拠がある・ない」と使われたり、「根拠があって」「根拠なしに」などと使われたりします。

基本的に、自分が人に対して何らかの主張をする時に「これこういう理由で」と付け加えるものであり、「正しい・間違っている」という意味は含まれません。

例え自分の主観のみであっても、それが正当な理由であると主張すれば「根拠」になるのです。

判断を下すのはその「根拠」を聞いた側の人達になります。

「根拠」を使った例文

・『彼ははっきりとした根拠を述べて役員を納得させた』
・『彼女は根拠のない自信を持ち続けて見事大きな契約を取り付けた』
・『それが今回のトラブルの原因だという根拠はあるのかね』
・『彼が何を根拠に私を疑うのか理解できない』
・『私が今回の決定を延期した方が良いと考える根拠は以下の通りです』

「根拠」の類語

「裏付け(うらづけ)」
「布などが薄くなって弱った時に、裏に当て布などを張って丈夫にすること」から転じて「ものごとが確実であるという点を、他の面から証明すること」という意味です。

「容疑者を特定するにはもっと裏付けが必要だ」などと使われます。

「よすが」
「縁/因/便と書き、身や心の頼りとすること」「身寄りや血縁者」「手がかり」という意味です。

「世の中によすがとするものがないと、生きていても寂しくて仕方がない」などと使われます。

「根拠」の対義語

「憶測(おくそく)」
「確かではない証拠を元にして、ものごとを色々と推し測ること」という意味です。

「勝手な憶測で人を犯人に仕立て上げるのは良くない」などと使われます。

「証拠」の意味

「証拠」「しょうこ」と読み、い以下の2つの意味があります。

1つ目は「事実や真実を明らかにする大元となるもの」という意味で、誰が見たり聞いたりしても事実であると判断できるものを言います。

2つ目は「裁判で、裁判官が判断を下す大元となる資料」という意味です。

「証」「あかし」とも読み、「確かにするもの」という意味、「証拠」「確かにするよろどころとなるもの」という意味です。

「証拠」は、人に対して自分の意見を主張する時に、客観的に見て誰もが納得できる事実や品物、画像や音声などを提示することを言います。

「証拠」の使い方

「証拠」は、「事実や真実を明らかにする為に示す情報や品物のこと」に使われます。

「証拠がある・ない」と使われたり、「動かぬ証拠」などと使われたりします。

「証拠」は、自分の主張が正しいとはっきりと示すものであり、客観的に誰が見ても「論じる必要がない位そうであると分かるもの」に対して使われる言葉です。

「証拠」を使った例文

・『犯人は必ず証拠を残しているはずなので、徹底的に調べる』
・『その噂を流したのは私であるという証拠はない』
・『動かぬ証拠を捕まえたので、これから犯人を追及しに行く』
・『論より証拠と言われたので、ちゃんと画像も残しておきました』
・『証拠となるものは全て処分されてしまったらしい』

「証拠」の類語

「証明(しょうめい)」
「あるものごとや判断における真偽を、証拠を挙げてはっきりとさせること」「数学用語で、ある命題が正しいこと論理的に導き出すこと」という意味です。

「裁判で自分の身の潔白を是非証明したい」などと使われます。

「明し(あかし)」
「ものごとの真実を確立するのに役立つ事実や説明」という意味です。

「身の明かしが立つまでは我慢しなければならない」などと使われます。

「証拠」の対義語

「迷宮入り(めいきゅういり)」
「犯罪事件で、犯人が分らないまま捜査を打ち切ること」という意味です。

「このままだと事件が迷宮入りになってしまう」などと使われます。

まとめ

今回は「根拠」「証拠」について紹介しました。

「根拠」「自分の主張のよりどころとなるもの」「証拠」「事実を明らかにするもの」と覚えておきましょう。