この記事では、「せいろ」と「蒸し器」の違いを分かりやすく説明していきます。
「せいろ」とは?
「せいろ」は、中国の「蒸し器」のことでこの「蒸し器」には特徴があり、「蒸し器」自体の香りを蒸すものに移すという役割があります。
たとえば、トンポーロという「蒸し器」を使った料理の場合、竹の香りをトンポーロに移すという役割があるのが「せいろ」です。
なお、香りは別に、竹である必要はなく、杉でできた「せいろ」を使えば、杉の香りを移せます。
「蒸し器」とは?
「蒸し器」は、食べ物を蒸すことに特化したもので、香りをつけるとかそうしたことは別にどうでもよく、とりあえず食材を蒸し焼きにして水蒸気の力で加熱できれば「蒸し器」です。
そのため、「蒸し器」は、「蒸し器」そのものが家庭用コンセントで電気を取り加熱して水蒸気を出すものもあれば、「蒸し器」自体は過熱する機能を持たず、なべなどに「蒸し器」を浸して過熱し蒸し焼きにするものなどがあります。
「せいろ」と「蒸し器」の違い
「せいろ」は、中国の「蒸し器」で食材に香りをつけることが重要とされていて、かつ蒸す調理器具そのものは、熱量を出さないです。
一方、「蒸し器」は、蒸すことに特化した機械でもあるので、蒸し器自体が熱を発して水蒸気で蒸し焼きにします。
「せいろ」の例文
・『杉でできたせいろを購入した』
・『竹のせいろを購入してきた』
「蒸し器」の例文
・『電気式の蒸し器を購入したのでせいろは必要なくなった』
・『この蒸し器は、自ら熱を出さない』
まとめ
「せいろ」は、中国が生み出した食材を蒸すための調理器具で要は「蒸し器」です。
しかしながら、「せいろ」は役割がありまして、長時間水蒸気で加熱調理した際、香りを食材に移すという役割があります。
たとえば、トンポーロという豚の角煮のような中華料理を作る場合、豚に「せいろ」の香りを移すことで豚肉の嫌なにおいを消そうというのが「せいろ」の役割になります。
一方で「蒸し器」は、機械化された「せいろ」のことであると考えてもらえればわかりやすく、電気調理器でかつ、水蒸気の力で食材を蒸し焼きにすると考えてもらえると、食材に香りをつけることについてはあまり考慮していません。
もちろん、香りをつけることを考えた「蒸し器」もありますが、「せいろ」のように絶対に食材に香りをつけてやろうと考えて作られていないのが「蒸し器」です。
「蒸し器」は、中に入れた食材が蒸し焼きになることで火が通ればそれでよしという考えになりますので卵を蒸して温泉卵やゆで卵を作るだけの機械というのも「蒸し器」になるのです。
なお、「せいろ」は、お手入れをさぼると竹であれば、竹の「せいろ」にカビが生えたり、竹自体が腐り、使い物にならなくなります。
「蒸し器」はというと金属や樹脂でできていますので寿命においては、植物で作られている「せいろ」よりは長い寿命です。
よい香りを食材につけるには、「せいろ」でただ蒸し料理を作る場合、「蒸し器」と覚えるとよいでしょう。