この記事では、「知恵」と「知識」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「知恵」と「知識」の違い
「知恵」と「知識」には関係があり、「知識」がなければ、「知恵」はありません。
「知識」には、自分自身が知っていること、知ること、自分自身が持つ、データ、情報といった意味があり、その「知識」を基に操ること、活用すること、正しく処理することといった意味が「知恵」となります。
そのため、「知識」があってこその「知恵」となるのです。
このような関係性がある「知恵と「知識」の違いについて、より詳しく説明させて頂きます。
「知恵」と「知識」の使い方の違い
「知恵」と「知識」の使い方の例として、例えば、「教育に関して知恵のある人」と「教育に関して知識のある人」とでは、その内容の意味が異なります。
一見、同じ意味のように用いられますが、詳しい内容の違いは以下のようなものとなります。
「教育に関して知識のある人」というのは、今まで教育関係の仕事経験を持つ人、教育関係の勉強をしてきた人を指し、簡単に言えば、教員となります。
その一方、「教育に関して知恵のある人」は、教員として教育現場で身についた経験や知識を基に教育についてアドバイスする人を指します。
このように、「知恵」と「知識」は、経験、知識だけなのか、それとも、それを軸にアドバイスなどを行うことができるのか、などによって使い方が異なります。
「知恵」と「知識」の英語表記の違い
「知恵」は英語で、wisdom、wits、intelligenceです。
「知恵がつく」は、grow wise [intelligent]、赤ん坊が〉 begin to show signs of intelligence
「知恵のある」は、wise、intelligent、《口語》 brainy
「知恵を貸す」は、give advice [【形式ばった表現】 counsel] 《to》
「知恵を絞る」は、think hard 《about a difficult problem》、rack [cudgel] one’s brains
「知識」は英語で、knowledge、〈見聞〉 information、〈実際の経験に対して〉 book learning; theory
「知識を広める[増す]」は、widen one’s knowledge、enlarge [add to] one’s stock of knowledge
「知識人」は、an intellectual
「知識をひけらかす」は、parade [air] one’s knowledge.
「知恵」の意味
「知識」を活用し、物事をうまく対処する力、正しく処理する処理能力、適切、的確に活用する能力などといった意味を持つ「知恵」。
そのため、「知恵」には、必ず基本となる「知識」が必要です。
自分自身が貯めてきた、「知識」を今という適切な時に引き出し、そして、上手に利用し、物事を解決する、そんな意味が「知恵」には含まれています。
「知恵」の使い方
自分自身が持つ「知識」を活用する意味を持つことから、「知恵」の使い方としては、「生活の知恵」、「おばあちゃんの知恵袋」、「知恵を借りる」、「知恵を借りる」、「知恵が回る」、「知恵を絞る」、「知恵比べ」、「知恵熱」などがあります。
「知恵」を使った例文
・『おばあちゃんの知恵袋ほど、日常生活の役に立つものはないと思う。』
・『子供というものは、いたずらになると知恵が回って困ります。』
・『迷ったときは、先生に知恵を借りることも大切です。』
・『何とかうまくいかないかと、みんなで知恵を絞って考えた。』
「知恵」の類語
知識や経験、理解などを意味する「知恵」の類語は、「利巧」、「聰明」、「英明」、「悟性」、「分別」など。
工夫し対処する能力を意味する「知恵」の類語は、「才覚」、「智恵」、「知略」、「機知」などとなります。
「知恵」の対義語
「知恵」に明確な対義語はありません。
「知識」の意味
物事について、知っていること、認識や理解すること。
また、客観的で確定的な認識といった意味を持つ「知識」。
何か物事について知っていることを「知識」と言います。
この「知識」の場合、「情報」といった形でも置き換えることができ、同じような意味として「知識」と「情報」を用いることも可能です。
「知識」の使い方
物事において、知っていること、理解、認識していることといった意味を持つ「知識」の使い方として、「豆知識」、「知識人」、「予備知識」、「知識を得る」、「知識をひけらかす」、「知識を増やす」などがあります。
「知識」を使った例文
・『今までの知識を生かした職業に転職することを決めた。』
・『様々な知識を増やすということは、人生において非常に重要です。』
・『知識を詰め込む勉強法が間違っているとは思わない。』
・『偏った知識は人生において、あまり、徳ではない。』
「知識」の類語
経験、理解、常識などを働かせる能力といった意味を持つ「知識」の類義には、「利巧」、「聰明」、「英明」、「悟性」、「分別」、「知力」などがあります。
研究などによって得たものといった意味としては、「見聞」、「智見」、「情報」、「知見」、「データ」が「知識」の類語となります。
「知識」の対義語
「知識」自体に明確な対義語はありません。
まとめ
以上のような違いがある、「知恵」と「知識」。
基本的に「知識」があってこそ、発揮させることができるのが「知恵」となるため、その基本となる「知識」を身に着けることが、大切な行為となります。