この記事では、「風刺」と「批判」と「皮肉」の違いを分かりやすく説明していきます。
「風刺」とは?
「風刺」は「ふうし」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「その時の社会や人物の欠点や悪い点を、遠回しに非難すること」という意味で、直接ではないが、何について言っているのか分かる様な連想させる表現で非難することです。
2つ目は「社会的な問題や人物について、おもしろおかしく、見下して表現すること」という意味で、絵や小説などでコミカルに表現することです。
上記に共通するのは「遠回しに非難する」という意味です。
「風刺」の使い方
「風刺」は名詞として「風刺する・した」「風刺が効いている」「風刺的」「風刺漫画」などと使われます。
基本的に、その時に社会で話題になっている人物や出来事を、遠回しに悪く非難することや、見下して表現することに使われる言葉です。
「風刺」の例文
・『彼は風刺漫画を描いて炎上した』
「批判」とは?
「批判」は「ひはん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとを検討した上で、判定・評価すること」という意味で、よく考えた上で判断したり、評価することです。
2つ目は「人の間違いや欠点などを指摘して正すように主張すること」という意味で。
態度や仕事のやり方などで良くない点を指摘して、こうするべきであると述べることです。
3つ目は「哲学用語で、ある認識や学説が成立する条件などを研究して明らかにすること」という意味です。
上記に共通するのは「判定・評価する」という意味です。
「批判」の使い方
「批判」は名詞として「批判する・した」「批判される・された」「批判記事」などと使われます。
基本的に、ものごとをきちんと検討した上で、判定・評価することや、相手の悪い点を指摘して正す様に主張することに使われる言葉です。
「批判」の例文
・『政府のコロナ対応に批判が集中する』
「皮肉」とは?
「皮肉」は「ひにく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「皮と肉」という元の意味です。
2つ目は「うわべだけであること」という意味で、内容が含まれていない様子のことです。
3つ目は「遠回しにわざと相手を非難すること」という意味で、直接ではないが、本人が傷つくように否定的なことを言うことです。
4つ目は「期待していたのと違う結果になること」という意味で、因縁的な結末を迎える様子のことです。
上記に共通するのは「直接ではない」という意味です。
「皮肉」の使い方
「皮肉」は名詞・形容動詞として「皮肉だ・である」と使われたり、形容詞として「皮肉なめぐり合わせ」などと使われたり、副詞として「皮肉にも気に入られる」などと使われます。
基本的に、日常で使われる場合、遠回しに本人が傷つく様に非難することや、期待を裏切る結果になることに使われる言葉です。
「皮肉」の例文
・『専業主婦は暇だから家がキレイでいいわねと皮肉を言われる』
「風刺」と「批判」と「皮肉」の違い
「風刺」は「その時に社会で話題になっている人物や出来事を、遠回しに悪く非難することや、見下して表現すること」という意味です。
「批判」は「ものごとをきちんと検討した上で、判定・評価すること」「相手の悪い点を指摘して正す様に主張すること」という意味です。
「皮肉」は「遠回しに本人が傷つく様に非難すること」「期待を裏切る結果になること」という意味です。
まとめ
今回は「風刺」と「批判」と「皮肉」について紹介しました。
「風刺」は「社会的な問題を非難する」、「批判」は「判定・評価する」、「皮肉」は「遠回しに非難する」と覚えておきましょう。