物事の盛り上がりを表現した言葉として「盛況」と「盛大」と「活況」というものがあります。
どれも似たような言葉ですが、一体どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「盛況」と「盛大」と「活況」の違いを分かりやすく説明していきます。
「盛況」【せいきょう】とは?
「盛況」とは、ある会や催し事が賑やかで盛り上がっている状況を表している言葉です。
人がたくさん集まっているような状況を表した言葉で、人を集めることを目的の一つとしている事柄なら使えますが、マイナスイメージなものには使われません。
例えば、デモ行進などは人を集めることが目的の一つでもありますが、もしたくさんの人が集まったとしてもデモ行進が盛況だったという使い方はしません。
「盛況」の例文
・『バーゲンセールは盛況のうちに終わった』
・『師匠の3年ぶりの寄席は、連日満員の盛況だ』
「盛大」【せいだい】とは?
「盛大」とは、規模が大きくて豪華な様子を表している言葉です。
先述の「盛況」は「状況」を表したものでしたが、「盛大」は「様子」を表したものになります。
また人による賑やかさではなく、その物事の規模の大きさや豪華さそのものを表している言葉になります。
ですので、「盛大」に行われた催し事などが必ずしも「盛況」となるものではないということです。
「盛大」の例文
・『芸能人同士の結婚式は盛大に行われた』
・『ピアニストに対し盛大な拍手が送られた』
「活況」【かっきょう】とは?
「活況」とは、商売事などで活気があり勢いがある状況を表した言葉です。
先述の「盛況」も商売事に関する催し事など使われますが、商売での活気というよりは人が集まることのでの活気という意味合いが強い言葉になります。
それに対し「活況」は、売り上げがいいとか景気がいいなど、商売的経済的な意味合いの強い言葉になります。
「活況」の例文
・『大型ショッピングモールが誘致されてから、町は活況を呈している』
・『活況な時こそ油断してはいけない』
「盛況」と「盛大」と「活況」の違い
「盛況」とは、「人が多く集まり賑やかな状況」を表した言葉になります。
もし人が多く集まり賑やかな状況であったとしても、マイナスなことでは使われない言葉です。
「盛大」とは、「規模が大きくて豪華な様子」を表した言葉になります。
行なわれた物事自体の規模の大きさや豪華さを意味した言葉です。
「活況」とは、「経済的に活気があり勢いがある状況」を表した言葉になります。
まとめ
「盛況」と「盛大」と「活況」について述べてきましたがご理解いただけましたでしょうか。
簡単にまとめると、「盛況」は「人が多く賑やか」、「盛大」は「規模が大きく豪華」、「活況」は「経済的に勢いがある」ことを表しています。
細かな違いはありますが、共通していることはどれもプラスな面で使われるという所にあります。
この記事を書いている時はまだコロナウィルスの終息を見ていませんが、1日も早く終息し活気のある世の中が戻ることを願いたいものです。