「めど」を変換する際に「目処」か「目途」で戸惑った経験はないでしょうか?
また、同じような意味に感じる「目安」とは違いはあるのでしょうか?
この記事では、「目処」と「目途」と「目安」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「目処(めど)」の意味とは?
「目処」とは、「目当て」や「目標」、「目指すところ」、「物事の見通し」を意味する言葉です。
後述する「目途(めど)」とは表記が違うだけで、同義語になります。
「目処」を使った例文
・『予定を元にして、作業の目処をつける』
・『期限までの完成を目処にして工事を進めていく』
・『ある程度の目処をつけてから、資料の作成に取り掛かる』
・『街の明かりを目処にしたら、森を抜けることができた』
「目途(めど)」の意味とは?
「目処」とは、先述した「目処」と表記違いの同義語で「目当て」や「目標」、「目指すところ」、「物事の見通し」を意味する言葉です。
もともとは「もくと」という読み方でしたが、「目処(めど)」に合わせて「めど」とも読まれるようになりました。
「目処」と「目途」の違い
「目処」も「目途」も同じ意味であり、読み方も同じく「めど」となります。
しかし、「処」という漢字は常用外漢字になるので、「目処」という表記は公用文や公文書などでは使用されません。
「目処/目途(めど)」の語源
「目処/目途(めど)」の語源は、一説では「メドハギ」という名の植物が由来ではないかとされています。
「メドハギ」は古くは「めど」、「メドハギ」の茎の部分は「筮竹(ぜいちく)」と呼ばれ、易占いの竹棒に用いられていました。
そこから、占いに用いる竹棒を「メド」や「メギド」と呼ぶようになり、やがて占いそのものを指すようになったと云われています。
そして、将来や見通しを占いで計ることから転じて、「見通し」などの意味で「めど」が用いられるようになったようです。
「目安(めやす)」の意味とは?
「目安」とは、おもに「目当て」や「目標」を意味する言葉です。
また、そろばんにおける「掛け算や割り算で、そろばんの左上のほうに置く乗数、除数」や「五玉(ごだま)と小玉(こだま)の仕切りの梁に記してある位取りの文字、及び印」も表します。
箇条書きの文書の意味も含め、中世における箇条書きの訴状や陳状、江戸時代における訴状も指します。
「目安」を使った例文
・『ある程度の目安を立ててから、計画の立案に取り組む』
・『来年の完成を目安にして、作業の進捗を管理する』
・『各科目90点以上の獲得を目安に定めて、テスト勉強を進める』
・『一流の料理人は、調味料の配分の目安を体で覚えるらしい』
まとめ
・「目処」とは、「目当て」や「目標」、「目指すところ」、「物事の見通し」を意味する言葉です。
・「目処」とは、「目処」との表記違いで同義語です。ただし、「処」という漢字は常用外漢字であり、「目処」という表記は公用文や公文書などでは使用されません。
・「目安」とは、おもに「目当て」や「目標」を意味する他、そろばんの用語や箇条書きにした文書を指しても用いられます。