この記事では、「随筆」と「エッセイ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「随筆」とは?
「随筆」とは実際にあった出来事や得た知識に対して、それを体験した筆者がどういう行動を取ったかどう感じ何を思ったかを自由に書いたものです。
中心となるのは何らかの出来事や知識であり必然的にそういった出来事や知識がテーマとして文中で描写される割合が多くなります。
実際に起きた出来事を後世に残すための散文として見聞録もありますがこれも「随筆」の一種です。
自分がどう感じたかを綴るものではありますがただ自分のことを書くのではなく、出来事や知識というテーマに対して自分が何を思ったかを書くのが「随筆」の特徴と言えます。
「エッセイ」とは?
「エッセイ」とは自分の思想や感想と言った内面や心についてを形式にとらわれず自由に書いた文学作品です。
何らかの出来事に対して自分はどういう考えや感情を抱いたかという形で書かれることも多いですが、「エッセイ」で描写の中心となるのはあくまでも筆者の内面になります。
文中に書かれる出来事などはこういう出来事があると自分はこのように感じこう考えるのだということを表現するためのものであり、その出来事が描写したいものというわけでありません。
「随筆」と「エッセイ」の違い
「随筆」と「エッセイ」の違いを、分かりやすく解説します。
何らかの出来事などを書き記す上で自分の抱いた感情や考えを加えたものが「随筆」です。
それに対して「エッセイ」は自分の感情や考えなどを文章で表現する上で、自分の内面の動きをわかりやすくするための一例としてなんらかの出来事を描写します。
「随筆」は出来事の割合が比較的多くなりますが、「エッセイ」は筆者の内面の割合が多い作品です。
まとめ
「随筆」と「エッセイ」は同じものやカタカナ語と和訳として扱われますがニュアンス的には違いがあります。
ただしどこからどこまでが「随筆」か「エッセイ」かは線引が曖昧なので、「随筆」のような「エッセイ」やその逆も多く、書いている人からして一緒くたに扱っていることもあるでしょう。