日本の食文化には欠かせない発酵食品!この記事では、「麹」と「糀」の違いを分かりやすく説明していきます。
「麹(こうじ)」とは?
「麹」とは、米、麦、豆などにカビの一種である「麹菌」を付着させて、発酵した食品です。
原料となる穀物によって「米麹」、「麦麹」、「豆麹」に分類され、さらに「麹菌」も「黄麹色」、「白麹色」、「黒麹色」、「紅麹色」、「カツオブシ菌」の5つの種類に分類されます。
「麹」という漢字は中国から伝わったとされ、遡ると奈良時代の書物にその字を確認できます。
当時、中国では麦から「こうじ」が製造されていたため、「麹」の字体は菌が麦を覆う様子を表したものだと言われているようです。
「糀(こうじ)」とは?
「糀」とは、先述した「麹」と同じく、米、麦、豆などにカビの一種である「麹菌」を付着させて、発酵した食品のことを指します。
「麹」が中国から伝来した漢字であるのに対して、「糀」は明治時代に日本でつくられた和製漢字になります。
当時、日本では主に「米」から「こうじ」を製造していました。
そのため、「糀」の字体は米に白い菌が生えた様子を、あたかも花が咲いているように見立てたことからつくられた字だと言われています。
「麹」と「糀」の違い
「麹」と「糀」の違いを、分かりやすく解説します。
「麹」と「糀」は、どちらも麦、豆などにカビの一種である「麹菌」を付着させて、発酵した食品を指す漢字です。
ただし、「麹」はかつて中国から日本へ伝わった漢字であり、「糀」は明治時代に日本でつくられた和製漢字という点に違いがあります。
ちなみに、「こうじ」の製法にも中国と日本では違いがあり、中国では「クモノスカビ」と呼ばれるカビの一種が用いられるのに対し、日本では「コウジカビ」と呼ばれるカビの一種が用いられています。
まとめ
・「麹」と「糀」は同じ意味を指す漢字。
・「麹」は中国から伝来した漢字であり、「糀」は日本の明治時代につくられた和製漢字。