この記事では、「あたりめ」と「さきいか」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あたりめ」とは?
「あたりめ」とはイカを切り開いて内臓を取り外し、干して乾かして作る食べ物の俗称です。
本来の名前はするめであり、古くから結納の品に使われるなど縁起物としても使われてきました。
しかしするめはお金に関する縁起物という側面もあるのに、するの部分がお金をする、博打でお金を失うことを連想するので他の呼び方をしたいと考えられるようになり、するの部分を縁起の良い当たりに変えた呼び名が「あたりめ」です。
本来の名前はスルメイカを加工して作ったことから付いた名前ですが、現在ではスルメイカ以外を使ったものも、するめや「あたりめ」として扱われています。
食べ物としては噛めば噛むほど味が出て、長く楽しめることから酒の肴として愛好される食べ物です。
「さきいか」とは?
「さきいか」とはイカの内臓を取って炙り、その上で押しつぶし手引き伸ばし、裂いて作る食べ物です。
生のイカを使って作ることもありますが、内臓を取った上で乾かしたもの、「あたりめ」を更に加工して作ることもあります。
「さきいか」という名称は、その製法通り、イカの身を裂いて作ることに由来している名前です。
製造工程の中にはイカの身を裂きやすいようにローラーなどで潰す工程もありますが、そのおかげで身が薄く、繊維が壊れて柔らかくなるため、「あたりめ」を使った「さきいか」は「あたりめ」よりも柔らかい食感になります。
またイカの身は乾燥させることで固くなってしまうので、「あたりめ」を使った「さきいか」よりも生のイカで作った「さきいか」の方が柔らかく、「あたりめ」を使ったか、生のイカを使ったかによっても、商品として区別される事が多いです。
「あたりめ」と「さきいか」の違い
「あたりめ」と「さきいか」の違いを、分かりやすく解説します。
イカの内臓を取って干物にしたものが「あたりめ」で、炙ったイカを潰して裂いて作ったものが「さきいか」です。
「あたりめ」は生のイカを使って作りますが、「さきいか」は生のイカを使って作るものも、「あたりめ」を使って作るものもあります。
また「あたりめ」は乾かす工程で筋繊維が固まって食べ物としては硬くなりますが、「さきいか」はローラーで潰す工程で繊維を細かくしているので、「あたりめ」を使ったものであっても「あたりめ」そのものよりも柔らかいです。
生のイカを使って作る場合、「あたりめ」は干物として乾燥させて作るのに対し、「さきいか」は炙って作るという違いもあります。
まとめ
「あたりめ」と「さきいか」は裂いてあるかどうかだけでなく、製造方法からしてだいぶ違います。
現在では「さきいか」も生のイカを使って作ることが多いですが、スルメ「さきいか」と呼ばれるものは、生のイカを加工した「あたりめ」をさらに加工した「さきいか」です。
どちらもイカ本来の味を活かしたシンプルな味ですが、製法が違うので味も変わってきます。